株は板が厚い方に動きやすいという相場格言があります。しかし実際に偏った板を見た時、その逆に動くイメージで行動を起こすのは非常に難しいことだと思います。
今、仮に厚い板の方へ向かう!と確信があってもなかなかその通りには行動出来ませんよね。
当然です。買い板が厚い時、買いたくなりませんか?
厚い売り板がある時、勇気を出して買い向かおうと思えませんよね?
今回は板読みについて詳しく見ていきましょう。
まずは「板って何?」「厚い板ってどのくらい?」という疑問から解消しましょう。
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もくじ
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厚い板の特徴とは
まずは厚い板を見てみましょう。
こちらですね。「板」というのは、「その価格」で売りたい株数、買いたい株数がどのくらい注文されているのか教えてくれるものになります。左が売り板、右が買い板です。
この状況だと、237円で買いたいという注文が1400株、238円で売りたいという注文が2800株ということになります。
下の方まで買い板を見てみましょう。
- 237円・・・1400株
- 236円・・・10300株
- 235円・・・24900株
- ・・・
- 231円・・・75800株
- 230円・・・89000株
対して売り板を見てみましょう。
- 238円・・・2800株
- 239円・・・6600株
- 240円・・・7900株
- ・・・
- 244円・・・5100株
- 245円・・・18800株
いかがでしょうか。それぞれの株数も全然違いますし、合計株数で見てみるとまさに桁違いというくらい総数が違っていることがわかると思います。普通に考えれば買いたい人が多い・・・ですよね。
ということは「買えば儲かるのではないか」と思いがちです。
しかし本当にそううまくいくでしょうか。
実際の板の動きを動画で見てみましょう。
動画のように買い板が厚いからといって安心出来るわけではありません。
もちろん必ず厚い方向に向かうわけではありません。板読みというのはパッと見てどちらに向かうと予想するものではありません。時間の経過とともに『違和感』を利用して読むのです。
- 厚い買い板がずらり並んでいる
- 買いたいなら上値を買うしかない
- それなのに1ティック上の売り板さえ買われない
- そのまま時間が経過
- 強いはずなのに買われない違和感・・・もしかして
このような違和感から、むしろ弱いという考え方になります。厚い買い板が本当に強く信頼出来るものだとしたら2番の段階で上を目指していきます。
強いはずの板状況から時間が経過すればむしろ弱い方向に変わっていくのです。
板の厚さが強弱を示すわけではない
思い出してみて下さい。株の取引きを仕事とするデイトレーダーの生存率は専業トレーダーならば5~10%程度と言われています。つまりほとんどの人が勝てず・・・負けて退場するのです。
デイトレーダー生存率はどのくらいか
世の中には多くのデイトレーダーが存在します。本当に多くの方が夢を見てトレードの世界に足を踏み入れ、億万長者になる者、コツコツ稼いで副業にする者、全てを失ってしまう者など三者三様の未来があります。 どの ...
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誰でも見ることが出来る板の厚さで強弱がわかり、強い方にばかり行くのであれば多くの人が勝てるはずですね。生存率がこんなにも低くなるなんてことはないはずです。
生存率がこんなにも低いのには、板のトリックにも理由があるのでしょう。
先に結果を書いてしまえば、上記画像の銘柄はその後下落してしまいました。
買い板の方が売り板より10倍も厚く、一見すごく強そうに見えるのに・・・です。
買い板を分厚くし、いかにも強そうな板に見せかけることで素人さんたちの買いが集まることを狙っていたのでしょう。もちろん素人さんだけでなく、慣れた人たちだって騙されるものです。
結局多くの人が買いで集まってきたところを売られてしまったわけですね。
このようなやり方は「汚い!ズルい!」とも思いますが、私たちのような個人デイトレーダーからすれば文句も言えませんし、何か抵抗出来るわけではありません。
頑張って見えている裏まで読むことで回避するしかないのです。
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厚い板を背にしたスキャルピング手法など惜しみなく公開されています。
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厚い板を見た時の心理状態
デイトレードや株式投資に慣れていないうちは、こんなにも厚さに差のある板を見たらついつい買ってしまいがちです。しかし慣れてきたとしても、勝てるようになってからも変わりません。
やはりこのような板を見ると「強い・・・かな?」と思ってしまうものです。
嫌だなぁという得体のしれない不気味さはもちろん感じられるようになります。
しかしそれでもこの板を見て「売る」という行動はなかなか取れないものです。
- なんか嫌だなぁ
- 買いを誘っているのかな?
- でも板がこれだけ厚ければそう簡単に値崩れしなそう
- もう少し粘ってみようかな
・・・・・・
・・・
・ - あー!やっぱり売っておけば良かった!
もう何度この展開を私自身経験したことでしょうか。
あなたも思い当たる節があるかと思います。1番、2番の感情でもわかることですが、このタイプの下落を喰らってしまうとどうしても「わかっていたはずなのに」という感情になります。
負けたのに自分はわかっていたという気持ちになってしまうので、反省も希薄になり、次回同じ状況になれば結局は同じ行動を取ってしまうことが多いのです。
とは言ってもこの板で反対に動く・・・なかなか肝が座っていないと、そして自分を信じ切ることが出来ないと難しいことと思います。
私は嫌だなぁと思っても逆の行動が取れるわけではないので、スルーする努力をしています。
機会損失であれば実損にはなりませんからね。
毎回同じ動きをするわけではない
当たり前のことですが、同じような板が出たからと言って毎回同じように動くわけではありません。つまり、このような板は反対に動きやすいものの、素直に動くこともあるのです。
これがまた罠になるわけです。
上記画像のような板で買いを繰り返し、何度も大損してきたとしましょう。
それで今回は勇気を出してスルー・・・しかしそんな時に限って強くするすると上がっていったらどうでしょうか。10回のうち1~2回程度のことかも知れませんが、インパクトは強いです。
「やっぱり買いでいいのか!」
そんな印象が強く植え付けられてしまうのです。
そうなると結局次回同じ板を見れば・・・やっぱり買ってしまいますよね。
板読みの極意はいかに時間の経過と不自然さを察知するかです。
こちらの動画は最も詳しく説明してものですので是非ご覧下さい。
前述の『違和感』についても文章で伝えきれないニュアンスの部分まで動画ならわかっていただけると思います。裏を読み、裏の裏まであることを長編動画で全て解説しています。
フルテロップになっていますので倍速でも見やすいと思います。
厚い売り板を狙い撃ちする
これもなかなか勇気が必要になりますが、反対に売り板が厚い時は素人さんに売らせて株を集め、その後一気に上昇させる狙いがあるケースも多くあります。
これは仕手株と呼ばれる銘柄や低位株と呼ばれる銘柄に多い動きです。
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不自然なくらい分厚い売り板がズラリ並んだらそれはボーナスチャンス。
そう心では思っているはずなのです。
それでも実際にその分厚い売り板を目の前にするとものすごいプレッシャーを感じるもので、上値を買うという行動を取る勇気がなかなか持てないものです。
また、前述のように、常に同じ動きをしてくれるわけではありません。
その分厚い売り板が下にムービング(移動)してくる恐れもあるわけです。
そうなると買い板は薄くロスカットも簡単には出来ないので、身動きが取れなくなってしまうのです。
仮に勝率が高いとしても、そのように1回の失敗で受ける心証がとても悪いので、やはり尻込みしてしまうようになるのです。
厚い売り板が並んだ時は、そこまでの上昇の勢いを重視するようにして下さい。
今まで見えていた位置に突然売り板が厚く並ぶケースは極まれなはずです。そこまでの上昇があり、上昇したことによって元から作られていた厚い売り板が見えたわけですね。
そこまでの上昇の勢い、そして売り板が現れた時の反応、さらに時間の経過です。
売り板が厚いのに売り崩す動きがない、売られても売られても厚い売り板付近まで買いが戻ってくるなどの違和感があればそれは上昇のサインにつながっていきます。
このあたりを全て加味して考えられるようになれば板読みの精度は飛躍的に上がるはずです。
情報は出来るだけ集める
厚い板が多くなる時、どこかにその原因があるのは間違いありません。
大口投資機関による何かのサインである可能性もあります。
今では簡単にツイッターや掲示板から情報を得ることも出来ますが、投資顧問が発信する無料メルマガや有料情報までキャッチすることは出来ません。さすがに有料情報まで網羅するのは無理でしょう。
しかし無料メルマガや無料配信情報などはいつでも見られるようにしておきましょう。
無料情報サイトで勝てる銘柄探し|デイトレで勝つために
無料の株情報サイトは数多くあります。無料メルマガで銘柄を配信したりしているサイトが多いでしょうか。その多くは、有料情報サイトを運営しているところの無料会員用ですね。 この無料情報、実は使い方によっては ...
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インターネット環境についても同じです。通信速度が遅ければそれだけ不利になりますからね。
モニター等はそこまでこだわる必要はありません。私のトレードルームもそこまで整っているわけではありません。最低限自分にとって必要なものが揃っていれば問題ありません。
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こちらは2018年初旬まで使っていた私のトレード環境です。凄腕デイトレーダーさんのように、何枚もモニターを使っているわけではなく、ノートパソコン1台と、モニター1枚です。 2022年現在はモニターのサ ...
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まとめ
株は板が厚い方向に行きやすいというのは事実です。しかしながらその行動をズバッと取れる人は少ないです。そしてやはり板の薄い方に動くことだってあります。
だからこそ株は難しい、デイトレは難しいものです。
板の厚さに加え、地合い、指数であったり色んなものを加味して考えることで勝率は高められるものです。わからない時は素直にスルーするのも立派な勇気です。
少しずつでも板の意味を理解し、実用出来るようにしていきましょう。
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