2019年1月30日、前日に発表された4592サンバイオのIRにより、サンバイオは寄らずストップ安となっています。サンバイオは時価総額が大きく、マザーズ指数に最も影響を与える銘柄です。
そのため、マザーズ指数はショック級の大幅安となっています。
これは後にサンバイオショックと呼ばれることは間違いないでしょう。
持ち越して大打撃を受けてしまった人、サンバイオは持っていなくとも連れ安で大打撃を受けてしまった人、何事もなく通過出来た人も全員このような相場をただ過ごすのではなく、この機会に改めてトレーダー、特にデイトレーダーの在り方を考えてみてはいかがでしょうか。
もくじ
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4592サンバイオショックに学ぶ持ち越しの恐ろしさ
株を持ち越すということは、夢があるのと同時に今回のようなリスクも介在します。
4592サンバイオという銘柄はすでに2年前と比べれば10倍に値上がりしていますし、たった3か月前である昨年10月末からも短期で4倍を達成しています。
その間、寄らずストップ高が3連チャン(3日目はストップ高で寄り)という夢のような持ち越しの魅力を感じられる場面もあったことと思います。
しかし今回の発表にて、突然寄らずのストップ安となり、資産を大きく減らす人が続出しました。
ここまでこれだけ安定して強い動きをしてきた銘柄だからこそ、高値になってから掴んでしまった人も多いと予想されますし、本当につらい思いをしている方も多いかと思います。
繰り返しますが、持ち越しには夢もありますが、このような破産リスクもあります。
1銘柄に資金を集中させることは、大きな財を築く手段であると同時に、積み上げたものが一発で吹き飛び、借金まで抱えてしまう恐れのある投資法であることを今一度確認しておきましょう。
出来るだけ分散投資にし、信用余力をMAXで持ち越すようなことは避けるべきだと思います。
持ち越さずとも借金リスクはある
私は2009年1月末、デイトレードでサイバーコミュニケーションズ(CCI)という銘柄を空売りしました。
するとその2~3分後の14時ジャストにTOBが発表され、ストップ高に張り付きました。
何が起こったのかすぐには理解出来ませんでしたが、時間が経つにつれ、とんでもないことになってしまったと感じてきました。その後15時になり、TOB価格が発表されました。
2万円以下、恐らくは18000円程度で空売りしたのにTOB価格は42500円でした。
例えば100万円の空売りをしていた場合、135万円の損失が約束されるのです。
信用全力で空売りしていたと過程すると、全財産の5倍以上の借金が残ることになります。
しかもこれが持ち越しではなく、ほんの数分で起こってしまう悲劇なのです。
私はこの時ばかりは食事が喉を通りませんでした。
その時の心境など、詳しくはこちらに書いてあります。
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これほど苦しい思いをしてまでデイトレーダーを続けることは果たしてどうなのか。自分の生き方まで考えるきっかけとなりました。それほど考えさせる出来事でした。
ショック相場から学ぶことは多い
私の空売りTOBは別としても、今回のサンバイオショックのようなショック相場から学ぶことは多いです。これほど人の心が浮き彫りになることは他にあまりないからです。
4592サンバイオはマザーズ銘柄の柱だったため、マザーズ指数は大きく下落することになりました。
バイオ関連銘柄を始め、連れ安する銘柄が目立つ展開となるわけですが、ほとんど関係がなくとも売られてしまっている銘柄をチャンスと見て黙々と仕込んだ人もいることでしょう。
指数との兼ね合いから、寄りで空売りを仕掛けた人もいるでしょう。
落ち着いた動きをしているようでも、節目を割った瞬間にものすごい下落をした銘柄もありました。
人間の欲と恐怖がよくわかる相場になっていたと思います。
ただ、さすがに買いをメインとしたスイングトレーダーにとっては厳しい相場でした。
サンバイオショックから自分のトレーダー像を再確認する
トレーダーとひと言で言っても様々なトレーダーがいます。
- 私のように絶対持ち越しをしないタイプのデイトレーダー
- もっと小刻みに売買を繰り返すスキャルパー
- コンピューターを使ったシステムトレーダー
- 数日目線で売買するスイングトレーダー
- 優待狙いのトレーダー
- 中長期目線のトレーダー
本当にたくさんの種類があり、そのどれもが勝てる可能性、負ける可能性を持っています。
ただ、確実に言えることは、時間軸を長くしたトレーダーであればあるほど大きなリターンの可能性、そして破産リスクも増えるということです。
何が良くて何が悪いということではありません。
大切なのは自分自身が何を目的で株式投資をしているか、何がしたいのか、そしてどうなりたいか。もしくはどうなりたくはないと強く思っているのか、きちんと把握することです。
コツコツ仕事のように稼ぎたいのに、デイトレがうまくいかないからと強い4592サンバイオのスイングをしたという人も探せばいると思います。
私も以前はそのように気持ちが流れたことがありました。
しかしそれでさらに傷口を広げてしまった場合、自分の土俵とは違うところで負けることになり、なかなか納得も出来ない状況になってしまいます。
うまくいかずとも自分の信念を持ってトレードすることは大事ですね。
私のデイトレーダーとしての信念と目的
私はデイトレを仕事として考えて10年以上続けてきています。
ですから、いかなる相場であっても負けないという信念で相場に向かっています。ショック相場も例外ではありません。また、持ち越しも一切しないように決めています。
空売りTOBを喰らってしまった苦い思い出から学んだこととして、持ち越さずともこれほどのリスクがあるのだから、持ち越しは絶対にやめようと思ったのです。空売りもほとんどしなくなりました。
持ち越しさえなければ、今日のようなショック相場、パニック相場というのは大チャンスにもなります。
反面、バブルのように皆が大儲けして高笑いしている時には微益で寂しい思いをすることもあります。
リスクとリターンは等価である以上、これで良いと思っています。
バブルでは大儲けして、ショック相場でも勝つなどという都合の良い考え方が許されるのは本当に限られた上級者のみです。私は自分が上手ではないということを受け入れています。
ですから、欲を出していません。
- バブルで大儲けする手法なら、ショック相場で超ド級の損失リスクあり
- バブルで微益程度の手法なら、ショック相場でも勝てる(大勝ちの可能性も)
- バブル相場で大損する手法なら、ショック相場で大勝ちの可能性(空売りである可能性大だから)
都合の良い考え方を省き、大きく分類すればこうなると思います。
仕事としてやっている以上、どんな時でも利益にしたいという思いが先決なので、2番であればその信念に近いものがあると考え、私は夢を見ず、現実的にコツコツトレードしています。
大勝ちの夢を見るならばショック級の大損も受け入れる覚悟を持ち、ショック級の大損覚悟が持てないのであれば、信用余力を大きく使ったり1銘柄集中投資はやめるようにしておきましょう。
今回、大きく被弾された方はお気持ちをお察しします。
自分が目指すべきトレーダー像を再認識し、是非今後のデイトレーダーとしての自分自身の在り方を考えてみて下さい。私も何度も退場を考え、最終的に大儲けを捨てたコツコツトレーダーになったのです。
私が勝てるように変わった一番の心境の変化は、大儲けを諦めたことです。
持ち越しをしていないため、今日のショック相場はチャンスと捉え、いつもと変わらず淡々とデイトレードをすることで、いつも以上の利益を残すことが出来ています。
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まとめ
今回被弾されてしまった方に対して、直接何か出来ることがあるわけではありません。しかし多くの勝っているトレーダーさんも、とんでもない失敗を経験している方が多いと覚えておいて下さい。
そこでくじけるのではなく、何を学ぶかで今後大きく変わってくると思います。
落ち込むことを否定しません。私も数日間落ち込むだけ落ち込みました。食事も喉を通らず夜も眠れない日がありました。落ち込むだけまずは落ち込むのがいいと思います。
そして数日後、スッキリしたところで是非今後について考えてみて下さい。
自分自身の新しいデイトレーダーの在り方が見つかるかも知れませんよ。