タイトルに挙げた意味、おわかりになるでしょうか。デイトレをするにあたり、買うかどうか迷った末、「100株だけ(最小ロット)だからいいか」と思って買ったことがあると思います。
しかしその「たった100株だから」が入り口となり、とんでもない大損につながることもあるのです。
何を言っている。たった100株じゃないか。そう思った方はまだ幸せなのです。長くデイトレをしていると、この「たった100株」がどんなに恐ろしい言葉かわかってくると思います。
まだこの恐怖体験がない方も是非お読みいただきたく思います。
もくじ
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たった100株からの大損ルート
まず最初に結論的な部分からいきましょう。
なぜたった100株なのに大損になってしまう危険があるのかを確認してからその原因、途中で抜け出せない理由についても書いていきたいと思います。では流れか見ていきます。
- 株価に激しい動きがあり、異変を感じている
- 怖いけど100株ならいいかと考え購入
- 100株なので少しの上昇では利益も少なく、リカクをしない
- 含み損に変わり、徐々に含み損が大きくなる
- ロットに余裕があるから100株だけナンピンする
- さらに株価が下落することでナンピンしていく
- 気付けばいつもと同じかそれ以上のロットになっている
- さらに下がれば立派な大損で大勝負強制継続
いかがでしょうか。この大損ルートの経験があり、共感していただける方も多いと思います。無限ナンピンになってしまうことが悪いようにも思いますが、原因はそこではないのです。
たった100株から大損する理由とは
ズバリ上記赤文字部分は非常に大きな分岐点です。1番の時点で株価に異変を感じているのは間違いありません。いけると思えばロットを抑えたりする必要はありませんからね。
すでに1番の時点で危険だという認識はあるのです。
どういう銘柄でこうなりやすいか考えてみましょう。
- 話題となっている旬な銘柄ですでに大きな値上がりをしている(テーマ株等)
- 大きな悪材料後などでデイトレ参加者が激増している銘柄
- 連続ストップ高後の寄り付き場面
これらはただ単純に「怖い」だけではないはずです。話題性があるので「隙あらば入ってみたい」という願望を持ちやすいものです。お祭り騒ぎになっているので参加したいわけですね。
怖い、でも入りたい。この感情の狭間で揺れ、最終的に「100株ならいいか」となるのです。
そして買った後は「たった100株だから」と心に余裕を持ってしまうわけです。
たった100株にロットを落とさざるを得ないほど恐怖を感じていたはずなのに、いつもより心に余裕を持ってしまうという大きな矛盾状態を自ら作り上げてしまうのが魔法の言葉「100株だから」です。
たった100株だからリカクも疎かになる
次に恐ろしいのは3番です。たった100株なので、値動きが激しくとも短時間では含み益もそこまで大きくなりません。もちろん含み損も同じであり、小さな含み益と含み損が行き来します。
せっかくそういう怖い銘柄に入ったのに小さな損益で少し物足りなく感じますよね。
そのまま上昇基調になったり、ヨコヨコになってしまった場合は早めに見切り売りすることが出来るでしょう。しかしそこから下落が加速していってしまったらそうはいきません。
それでも5番にさえ手を出さなければ大損まではいかないはずです。
しかし心には余裕があるので、どうしても「もう100株くらい」という気持ちが出てきてナンピンしてしまいがちです。これも禁断の果実であり、どこかで高揚している自分に気付きます。
100株しか参加出来なかったところから、自然と200株になったのです。
これで2回も恐怖を乗り越えてきました。これで利益も大きく出せるチャンスとなるわけですが、同時に下落時の含み損スピードは2倍になります。そしてそれ以上に危険なマインドになっています。
ナンピン地獄へ突入
2回も恐怖を乗り越えた今、さらなるナンピンに躊躇はありません。
あんなにも怖かったのに、あんなにもビビっていたのに、今は助かるために、大儲けするためにナンピンをいくらでも出来ます。気付けばいつもと変わらぬロットになっているでしょう。
そしてその時には少しずつ焦りも感じ始めますが、もはや後戻りは出来ません。
助かりたい一心でナンピンを繰り返し、気付けばいつものロットなんかはるかに超えた大勝負に突入している。そんな経験も少なくないと思います。
これは面白い部分ですが、恐らく最初からいつも通りのロットで入っていればこんなことにはならないはずなのです。たった100株という行動こそが大負けの引き金になっています。
1番のように恐怖を感じている時は得てして大負けにはならないものです。
それにもし2番で通常ロットの買いをしていたのであれば、それなりにリカクチャンスもあったはずで、そのタイミングできちんとリカクしていた可能性が高いのではないでしょうか。
結局のところ大損の入り口というのは『想定外』なのです。
警戒心を持っていたはずが、「たった100株だから」という安心感を自分で作ってしまったことで警戒心は薄れ、油断してしまったという流れですね。
妻のたった100株経験談
この記事を書くきっかけになった事件があります。
それは私の妻がデイトレで大きな下落を見せていたユーザーベース<3966>を購入した時です。
この日、ユーザーベースという銘柄は朝から大きな下落を見せていました。その前日も大きな下落をしていたことから、私も興味を持って監視を続けていました。
しかし少しおかしな下落と言いますか、危険を感じていたため、買わずにいました。
すると妻が「ユーザーベース買ってみた」と言いました。
私が「よく買ったね」と言うと、妻は「100株ならいいかなって」と返しました。
私はこの時、すごく嫌な予感がしました。私が何度も経験してきた大損の入り口と同じに感じたからです。そして妻はこれまでの私と全く同じような流れを辿ることになりました。
- 株価2400円で購入
- 株価2450円でもリカクせず
- 株価2300円付近までの下落で気付けば複数回ナンピン
当然いつもと同じようなロットになってしまいました。そしてそのことで大き目の含み損になったわけです。ですが妻の偉かった点として、少しの戻りできちんとロスカットしたのです。
これはとても冷静な判断だったと思いますし、過去の私には出来なかったことです。
この時のユーザーベースはその後2450円付近まで戻したのですが、仮にここで「持っておけば良かった」と思ってしまえばいつか本格的な大損コースに見舞われることでしょう。
妻はここでも「しょうがないね」と諦めていたので、この感覚も見習いたいと思いました。
私は上記の妻の流れから、さらに大きなナンピンをした挙句にストップ安まで直行され、さらに翌日も大きなギャップダウンとなった経験もあります。この時は本当に吐き気がしました。
私は上記流れになった時、「自分がこれだけ含み損にさせられるのだからイレギュラーが起こっているんだ」と思うことにしています。これは自信過剰というわけではありません。
そう思い込むことによって、なんとか早期ロスカットを自分にさせようというものです。
もはやそういうマインドコントロールがないと引けなくなってしまうわけです。
出来ることならこのような経験はもうしたくないものです。
まとめ
いかがだったでしょうか。大損の入り口はいつだって『想定外』です。たった100株という言葉で恐怖心を排除するのは大変危険な行為になるということ、覚えておいて下さい。
旬な銘柄、話題の銘柄、お祭り騒ぎの銘柄に参加したい気持ち出てくるのはわかります。
しかしそういう銘柄ではこういうことも起こりやすくなっています。
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どうしても参加したいと思った時は、怖くてもいつも通りのロットでいつも通りのリカク、ロスカットをするか、シミュレーションで参加するようにしましょう。
そして「たった100株だから」と考えてしまった時は、ナンピンだけはしないと自分に誓って参加して下さい。自信がないから100株にしたということ、忘れないようにしましょう。
お祭り銘柄に参加するのが目的ではなく、勝つことが目的ですからね。
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