今回はデイトレーダーに多い「ビビリ」という特性について書いていきます。
このビビリという特性は決して悪いことばかりではありません。時には大怪我の原因にもなってしまいますが、結局自分をきちんと理解していれば利用することも可能なのです。
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ビビリによる行動
ビビリというのは臆病ということになりますね。投資というのは常に紙一重の連続です。勝つも負けるも紙一重なのです。
- 慎重と臆病は紙一重
- 勇気と無謀は紙一重
この言葉、いつどこで生まれたのでしょうか。本当に的を射ていると言いますか、投資においてはこれ以上の格言はないのではないかというくらい重要に考えています。
「自分はビビリだから」と言う人はかなり多いです。
実際のところ私もビビリという部類に入ると思っています。
では、ビビリの人の行動を考えてみましょう。
- 上がると思ってもすぐに買えない
- 下がると思ってもすぐに売れない
少々ややこしいことを言います。
「上がると思ってもすぐに買えない」というのは間違いなくビビリ行動でしょう。本当に自分の感覚が正しいかどうか慎重になっただけだ、と言う意見もあるかと思います。
しかし本当にそうでしょうか?
仮にそこから上がったらどうするのでしょうか。「あ、やっぱり合ってた!」と飛び付きますか?違いますよね。先ほど買えなかった人はここで買うことも出来ないでしょう。
恐らくは「やっぱり上がったか。でももう少し見ないとわからない」
こうなってもう少し見守ります。そしてさらに上がると・・・
「もういくしかない!」
なぜかここで買ってしまいがちです。そしてジャンピングキャッチにより負けた後の言い訳が必ず・・・「考え方は合ってた」です。
慎重になればなるほど、リスクの高いところで買うハメになる。これのどこが慎重なのか・・・実際にデイトレードをしている最中はどうしても気付けないものです。
また、逆に最初の予想が外れて下がった場合はどうでしょうか。
「下がったか。買わなくて良かった」
そう思ってスルーになると思います。しかしそこから急上昇することも多いものと思います。
結局のところ、上がると思ってすぐに買えないと悪い未来しかありません。
これがビビリの生み出す効果なのです。
下がると思っても売れないとは
なぜ、これがビビリによるものか少し納得出来ないかも知れません。ですがビビリで大損した経験が何度もある私はこの行動もビビリによるものだと考えています。
なかなか売れず、含み損を膨らませてしまうと、多くの人がお祈りタイムに突入します。
そして株価が戻ることを願うことになります。
では、そのお祈り中の株が下落しそう!という雰囲気を察知したらどうでしょうか。もちろん雰囲気だけでなく、チャート分析などから下がると思った場合はどうでしょうか。
普通であれば冷静に「いったん売り」が正解です。
しかしビビリ思考だと、これが出てくるのです。
- 「売った瞬間上がったらどうしよう・・・」
- 「売って上がったら買い戻せない」
ほら、思い当たる節がありますでしょう。
それだけ長い時間持ってしまったからこそ決断出来ない状況になってしまっているわけです。
そしてそれだけ長い時間持っていたからこそ、自分が離脱してすぐに上昇してしまうかも知れないというわずかな可能性さえ受け入れることが出来なくなってしまうわけです。
もはやお祈り中ですから、その株をいったん売って、他で取り返すことは頭になりません。その銘柄で取り返すことだけしか頭にないのです。
ですから、売った後に上がって買い戻せなくなることを極端に恐れるのです。
ビビリを自覚することで利用も出来る
実はビビリという特性、あなただけに限ったことではありません。私も同じですし、世の中の投資家はビビリだらけなのです。ですから心配しないで下さい。
単なるビビリでは、この記事にあるように決断を先延ばしにするだけで、悪い未来しか作れなくなってしまいます。もちろんいずれは退場も視野に入ってきてしまいます。
ならば、そのことを頭に入れ、最初の1回だけ感覚に素直になるのです。
手数が増えたって構いません。買いと思ったら買いです。売りと思ったら売りです。
そんな勇気ないと言わないで下さい。勇気はその1回だけでいいのです。
なぜなら!ビビリというのは・・・
買いたい買いたいと思っていたくせに、買えた瞬間下がるような気になってくるものです。
ですから最初の1回だけすぐに勇気を出せば、その後はビビリという特性により、リカクやロスカットを早い段階でやろうという心掛けが持てるのです。
「ビビリは決断が遅いからロスカットなんて早く出来ないという話だったのでは?」という声が少し聞こえてきそうなので補足しておきます。
ビビリで買いを先送りにしてからジャンピングキャッチになった場合、それは徐々に上がっていく株をずっと見続けていたということになりますね。
つまり「強い」値動きを長い時間見ていたことになります。
そうやってビビリな自分に時間をかけて「買い材料」を植え付けていったのです。
そうなると、買えた時に「下がる気がする」というビビリ根性よりも、「やっと買えた」という安心感が先行してしまい、リカクやロスカット目線がすぐに持てなくなってしまうのです。
これはデイトレをする上では致命的です。
人間の心理というのはこういうものです。
ですから、「あ、これ自分だ」と思った人も多いかと思いますが、それで当たり前なのです。だからそれでいいのです。大切なのは直すのではなく、それが自分だと自覚することです。
自覚さえ出来れば、直さずとも対処法があるということです。
最後にもう一度書いておきます。
最初の1回だけ勇気を出して行動する。それだけで悪い未来は変えられます。
まとめ
仮想通貨の参入に関しても私、実は先延ばしにしてしまっていました。最終的に勇気は出しましたが、もっと早く踏み出せば良かったと今でも後悔しています。
自分を信じた行動を起こせば失敗してもあまり後悔することはありません。
先延ばしにした結果失敗をするとメンタルの崩壊にもつながりかねないので、常に後悔のないよう行動しましょう。