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板読みデイトレード

株の板読みデイトレード攻略法

投稿日:2021年11月15日 更新日:

※2022年最新版に情報をアップデートしました。

株のデイトレードをする上で板読みの重要度はかなり高いです。

板読みとひと言で言ってもいくつかあり、見えている板を使って需給を読む方法や、フル板も使ってどこまで株価が動くのかを予想するのに使ったりもします。

見せ板が多いことでイライラする人もいるかと思います。しかしそれを含めての板読み、いや、不自然な板があるからこそ板読みも機能すると言える面もあります。

株の板読みデイトレード術とフル板活用で買い指値を決めるコツについて書いていきます。

是非最後までお付き合いよろしくお願いします。

この記事の内容を動画で見たい方はこちらをご覧下さい。

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はじめに

板読みというのは1枚の静止画を使った解説は非常に難しいです。

なぜなら、その板状況が作られるまでの過程、その板が出来上がってからどのくらいの時間が経過したか、歩み値はどうか、地合い、指数はどのような雰囲気か。

などなど様々な要素を加味して値動きを予測するのが板読みデイトレードだからです。

つまり1枚の板をポンと見せられて上か下かを予想するような単純なものではないということです。

そういう意味では実際に板が動いているところを見ながら慣れていくのがベストではありますが、なかなかそういうわけにはいきません。出来るだけ想像しやすいような説明を書きます。

ですから実際に板が動く様子などを想像しながらお読みいただけると幸いです。

自然な板の板読みデイトレードは難しい

見せ板があるとすごく嫌な気持ちになるとは思いますが、見せ板があった方が意外と板読みは有効に作用します。板が素直過ぎると反対にそこに隠れた心理を読み取るのが難しいのです。

この板から何か読めるでしょうか。私は何も読めません。この板がどのような過程で出来たにしても、出来上がってから何分経過してるにしても、私にはここから何かを読み取ることが出来ません。

仮に何か思い付いても、板からは決め手に欠ける状態なのです。

買い板がすかすかというわけでもなく、不自然に大きなものもありません。売り板を見ても厚い売り板はありません。見えている買い板の数と売り板の数を見てもあまりに自然なのです。

不自然な厚い売り板にイライラすることもあるとは思いますが、こういった自然の板からは何も予想が出来ず、反対にどうしていいかわからない状況にもなってしまいます。

もしこの状態で株価を予想するならば、やはりチャートや地合いなどの他要素が優先になります。

不自然な板こそ板読みのチャンス

やはり板は不自然な方が読みやすいです。漫画のカイジを見て学んだことがあります。

真っ当な勝負をしているうちは五分五分であったり、実力がそのまま出ます。しかし株において常にフラットな状態の勝負で高勝率をキープするのはなかなか難易度が高いです。

しかし、相手がイカサマをした場合、その裏を取れればそれはまさに必勝です。

これを株に置き換えるならば、見せ板を出してる人やAI・アルゴリズムの心理や狙いを予想して読み切ることが出来れば板読みデイトレード術の精度は飛躍的にアップするということです。

こちらをご覧下さい。

OVER・UNDERは気にする必要ありません。厚い買い板がズラリ並んでいるところが問題です。以前、板は厚い方にいきやすいという記事も書いています。

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実際には前述のように、買い板が厚いから下に行くなどという単純な読みではありません。

この板がどう作られたのか、この板が出来てからどのくらい時間が経過したかも重要です。

緑ラインが5400円になります。これだけ弱い状態で下げてきて、じわりじわりと買い板が強くなっていきました。そしてこれだけ強烈な買い板が作られても全く上が買われていませんね。

仮に同じように厚い買い板がズラリと並んでも、例えば上が素直に買われる場合はあまり見せ板と警戒する必要はありません。落ちるにしても時間的猶予があることが多いです。

また、一度崩された直後に戻してこのような板を作った場合は本気で買い支えている可能性も高くなります。

対して今回のようにジリジリと下げてきて、買い支えているように見えるも上を買わない。

そしてそのまま時間だけが経過していく。これは非常にまずいケースが多いです。

買い板が厚いにも関わらず買い上がっていく動きがないということは、強そうに見える買い板に違和感を覚えます。その違和感は時間の経過とともに強くなっていきます。

上がるための決め手にならなければいけない買い板は決め手にならず、時間が経過することでその信頼度も落ちていきます。ここに何かきっかけがあれば攻守はあっさり逆転します。

買い板が厚いのに上がらなかったケース

買い板が厚いから下がると考えるのではなく、買い板が厚いのに上がらないから下がるという考え方が良いです。似てるように見えますが、全く違った意味になります。この違いは大きいです。

実際その後の動きはこうでした。

赤ラインは5300円なので、この後大きく下げていったことがわかります。

厚い買い板がズラリ並んだあの1枚の板画像からここまで予測することはありません。しかし、そこまでの流れ、出来上がってからの時間の経過を見るとその後落ちることを読みやすくなるのです。

また、これはチャートのスライダーゾーンにもなっていて、下がる要素が複数になりましたね。

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このように板読みだけでなく、他にも詰め込んできた知識と経験があると思います。

それらを複合して予測することで板読み精度はさらに増すはずです。

板読みにしてもチャート読みにしても、どうしても流行り廃りがあり、1つの鉄板パターンを身に付けたとしても時代とともにその強みは失われていくものです。

勝つ秘訣を得たとしても、恐らく同時に他の人も同じ気付きをしているものだからです。

その後さらに気付く人が増えていくことで優位性を失っていきます。

しかし心理面や、複合要素で負けない手法、勝ち続けるために必要な行動を身に付けておけば、何か1つに頼ったトレードに比べて格段に腐りにくいと言えます。

是非色んな方面から株価を予想する癖をつけて下さい。

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フル板を使った板読みと買い指値を入れるポイント

フル板を使った板読み、買い指値を入れた待ち伏せは冒頭に置いた動画でも話しています。

これはもう少し板が薄い銘柄で考える方が効果的なのですが、上記銘柄の板がわかりやすい状態になっていましたので、この銘柄のフル板を使って解説していきたいと思います。

5350円以下の板がズラリ厚く並んでいる状態でしたね。

その下はこうなっていました。

左から、価格、買い板、買い件数、買い累計数になります。

分厚く並んだ買い板から解放され、自然な板になっていますね。つまりフル板を使わずに見える位置まで買い板を厚くしているのがよくわかります。これも怪しんでいい点だと思います。

この状態で買い指値を入れるならどこか・・・です。

あくまで私ならという話にはなりますが、5220円か5240円になります。

ポイントは2つ

  • 一気に売り崩された場合は厚い板を頼りにしていた勢力が慌てて売る
  • 逆指値売りも巻き込む

この状態で今度はどこで止まるかを予測します。

5290円まで並んだ不自然に厚い買い板の途中に入れるのは大変危険です。ゆえに5280円以下に入れることは確定です。その下の5250円は50円ごとの節目でもあり、やや厚めながら自然な買い板になります。

これを崩すのかどうかが焦点です。

強いと読むならばその上の5260円に入れるのもありだと思います。

今回はここまで弱い動きだったこともあり、5250円の買い板まで崩すことを予測して5240円に入れます。もっと弱いと思えば5220円でもいいと思います。

このあたりまで一気に売り込まれれば、厚い買い板ズラリを見て「5290円より下までは来ないだろう」と思ってた人たちが慌てて買いを入れてくれます。

こちらが待ち伏せで5240円で買えた次の瞬間、一気に5270円くらいまで戻してくれる可能性も高いのです。

買えた瞬間含み益になるような逆張り指値の秘訣はここにあるのです。

さらにAI・アルゴリズムやシステムトレードにより、下値にぶつけて売られたら直後に上値を叩いて買うような設定がされていることもあります。これを利用するために買い指値を入れてひたすら待っているのです。

そうして買えたのであればこのアルゴリズムを味方につけることが出来ますからね。

ジリジリと下げてきた場合には外すという戦略もありますが、今のうちにそのあたりに買い指値を入れておけば、実際にきた場合ほぼほぼ先頭で待っていることになります。

その優位性を生かしてスキャルピング手法に徹するのもありですね。

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余力があればさらに下へフラッシュクラッシュ狙いの買いを入れるのもありです。

いかがでしょうか。ある程度の位置からスッカスカになるのが特徴です。他の銘柄も大体このようになっています。これはその値段まで落ちてきてもいらないという意味ではありません。

その値段まで落ちてくるはずがないから、無駄な余力を使わないというだけです。

しかし実際に大きな売りが出て、想像以上の逆指値売り、追撃売りアルゴなどを巻き込み、一気に落ちてくるケースもあります。多いわけではないけれど、決して”極まれ”というほど少なくもありません。

つまり、万が一その値段まで落ちてきたら一気に買いが入ってくることが予想出来ます。

ゆえにそういうフラッシュクラッシュ的な急落が出たとしても、私たち裁量トレーダーが後から買うことはほぼ不可能です。しかし待ち伏せ買い指値を入れていたなら違います。

完璧に一番おいしい、もしくはその近辺で買うことが出来るのです。

あくまで余力があればですけれど、5030円、4920円あたりに買い指値を潜ませて待つのもいいですね。

呼値空白を使った板読みスキャルピング手法

こちらをご覧下さい。

こちらは1000円台、2000円台の銘柄で主に使われる板読みになりますが、1645~1651円のところに板がありません。これを呼値空白と言います。確かにここには買い板も売り板もありません。

しかし実際に注文を入れれば約定する可能性も低くありません。

松井証券のネットストックハイスピードでは呼値空白を表示することも出来ます。

そしてその空白の位置に板注文が出来ます。

この小さな幅での需給を読むのが板読みスキャルピングになります。これに関しては上記のような板読みと違い、本当に数秒での決断が必要ですので、より専門性が高くなってくるのが注意点です。

板読みスキャルピングのやり方とコツについては是非動画でご覧下さい。

言葉で聞くよりもわかりやすいはずです。

また、近い位置に突然大きい買い板や売り板を置かれることも想定して下さい。

その場合、一瞬じゃ順方向に行きやすいですが、その後はまちまちです。

もし自分が持ってるタイミングで大きい売り板が出されたら・・・という想定もしておくべきですね。

この呼値空白を使った板読みスキャルピング手法では、アルゴリズムの存在に最も気を配って下さい。自分が空白部分に注文を入れることで割り込みしてくる割り込みアルゴも大体いますから。

そのアルゴを使った戦略もまた1つですね。

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まとめ

板読みというのは1枚の板だけではなく、作られた過程、時間も含めて株価を読むものです。もちろんそこに潜む人の心理やアルゴリズムの特徴までも考える必要があります。

どうしても1枚の板情報から「これどっち」というものと思われがちですが、そういう単純なものではありません。もちろん見せ板の場合、厚い板を取り消してくる可能性もありますからね。

しかしこれだけ複雑とは言え、慣れてくれば判断までの時間はそこまでかかりません。

そしてチャート読みなどを加味した複合要素で予想をすればさらに精度は高まります。

デイトレードをする上で板読みというものは切っても切れない関係にあると思います。

是非チャレンジしてみて下さい。今回書き切れなかったアイスバーグ注文や歩み値の考え方についてもYouTube動画ではアップしてありますので良かったらご覧下さい。

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