株価の窓・真空地帯を狙ったデイトレードは非常に有名かつ、有効です。他人に右へならえでは勝てない世界である投資の世界ですが、この真空地帯に関しては、右へならえで理論的に勝てます。
どんなものにも賞味期限はあるもので、以前ほど確実性があるわけではなくなってしまいましたが、まだ消費期限までは過ぎてないようなのでお書きします。
株価の窓とは
トレーダーは日足における窓を嫌う傾向にあります。高値付近で引けて、翌日に高く始まった場合、当日の安値が前日の高値より安くなっていることが多いです。
この当日安値と前日高値との間の部分を株価の窓、真空地帯と呼びます。つまり、一切取引がなされていない価格帯のことを指します。
もちろん、逆側に窓があくケースもありますね。安値付近で引けて、翌日に安く始まった場合は、上に窓を残している状態となります。
この真空地帯である窓を理論的に考え、デイトレードに生かすことができるのでお書きしますが、もちろん何度も書いているように、株に確実な正解というものはありません。
一理あるか、程度の参考にしてください。
真空地帯は売買したい人が少ない
人は誰も自分の売買した価格を重要視します。特に、株を持った状態ならば、自分が買った価格は非常に重要です。そしてこの心理を想像し、真空地帯トレードをします。
以下の状況を仮定します。
- A銘柄を大引けで1400円で購入した(当日の安値引け)
- 翌日ギャップダウンし、1350円で始まった
さて、あなたがこの立場ならどうでしょうか。どこで売りたいと考えますか?
- 含み損になったけど関係ない!1500円まで持つぜ
- 含み損になってしまったけど、せめて買値撤退か微リカクしたいな
- 含み損が嫌だからさっさと寄りでロスカットする
1番の人は相当信念が強いです。3番の人はリスク回避型でしょうか。今回の質問では、2番の意見が一番多いと思います。含み損になることで心は弱い方に傾きます。
しかしながら、どうしても人間である以上、欲はあるのです。せめて買値撤退したい、少しはリカクしたいという思いですね。また、近いところで、せめて微損で終わらせたいという人も多いでしょうか。
どこで売りが出やすいか
2番が多いというのは、憶測ではありますが、ここはかなり自信があります。人間の本質を追及していけば、2番である可能性はかなり高くなると確信しています。
そして2番が多いということは、1390~1410円で売りたい人がたくさんいるということになりますね。また、1350円で寄りを迎える前の時点で、1350~1389円で売りたいという人はほとんどいないだろうということが言えますね。
窓埋め狙いを買う!
ここまでの流れから、1350円という寄りの時点で、3番の人がまず消えます。代わりに1350円で新規買いした人が入ります。この時点で1350~1389円で売りたい人が流入しました。
しかし、1390~1410円で売りたい人が目標を下げることはないでしょう。そうなると、1350~1400円の真空地帯は、少し火がつけば一気に駆け上がることができます。
途中、新規買いのデイトレーダーによるリカク売りは出ますが、前日購入組の握力が弱くない限り、1390円付近までは上昇しやすいと言えますね。
そして1400円まで上がれば窓埋め完了となるわけです。
このように、窓がポッカリあく時に、寄りで新規買いを入れ、窓を埋めにいく値上がりの最中に逃げる狙いでデイトレードするのが、窓埋め狙いによる真空地帯トレードになります。
窓埋め後の動きは予測困難
窓埋め狙いの動きの予測はそこまで難しいものではありませんが、その後の動きは非常に難しいものとなります。
窓を埋めるくらいで、2番の人たちが「やれやれ売り」という形でみんな売ってきますので、売りに押されていったん値下がりすることが多くなることは間違いありません。
しかしながら、そうなることが全てシナリオの内で、その売りを吸収してカチ上げてくるケースもそこそこ目にします。そしてそのカチ上げが行われる時は、予想以上の暴騰になることも少なくありません。
つまり、窓埋め近辺の購入では、勝率は悪いけれど、当たれば大儲けというような性質が強く出ると思っていて間違いはないでしょう。
確実にコツコツと利益を積み重ねるタイプの人は、窓埋め完了か、もしくは窓埋め直前くらいでリカクするケースが非常に多いと思います。
私は窓埋め直前でリカクをして逃げてしまうことが一番多いですね。また、極小さな窓しかあかない時は、寄り買いを避けることの方が多いです。明確な窓があいていないとリスクが大きくなってしまいますからね。
私はモニターを使って大量監視することで、こういう銘柄を探しています。私のトレード環境についてはこちらに書いてあります。
-
私のトレード環境紹介
いきなり写真が出ていますが、これが私のトレード環境です。凄腕デイトレーダーさんのように、何枚もモニターを使っているわけではなく、ノートパソコン1台と、モニター1枚です。 その奥にももう1枚モニターがあ ...
まとめ
窓埋め狙いの寄り買いは、以前に比べると勝率がかなり落ちてしまっています。恐らくは窓埋め狙いが多かったのを狙われてしまったのでしょう。
しかしながら、今でも使えることは使えます。どのような窓の時に勝率が高くなるか、負けやすいかとデータを取ることで、勝ちやすい素敵な窓を判断できるようになりましょう。