ナンピン、ナンピンです。あのナンピンですね。下手なナンピン素寒貧という格言はいくら無知の私でも聞いたことがあります。それほど卑下されるようなナンピンですが、デイトレにおいてナンピンは大きな武器となります。
「下手な」という言葉が格言にはついているわけですから、うまく使えばいいだけですね!
もくじ
大損へつながるナンピン
私は過去にデイトレをマスターした気になって、得意気になっていた時期があります。「今もそうなんじゃない?」という意地悪は言わないでくださいね(笑)
確かに得意気に見えるかもしれませんが、今回は兼業として利益を出し続けるという意味では勘違いではなくきちんと出来ると確信が持てていますので。
話を戻します。なぜデイトレをマスターした気になっていたのかをお伝えします。まず、当時の私はナンピン中毒でした。それもエンドレスナンピンです。
手法としては逆張りのスキャルピング気味な短時間トレードです。
- 急落気味の銘柄を見つけたら、そこでINをする
- さらに落ちたらナンピンをして平均単価以上で売ろうとする
- それでも落ちたらナンピンをして平均単価以上で売ろうとする
- さらに落ちたら・・・以下ループ
この手法は、日中での勝率はすごく良いのです。当たり前ですね。ロスカットという概念がありませんからね。結局はどこまで落ちてもナンピンで、そこそこの戻りがあればリカクです。
ダラダラ下がり続け、最後まで反発がなかった時に限り負けるというわけですから勝率はすごいものです。
しかし、裏を返せばその負けた時はどの程度の損失を出してしまうのか。今思い返しただけでも恐ろしいです。本当に死ぬ思いをしたことが何度もあります。
これぞまさに下手なナンピン素寒貧コースということでしょうか。コツコツドカンの超典型ということですね。
ナンピンの性質を正しく理解する
今から当たり前のことを書きます。しかしこれを弟から説明された際、少々理解するまでに時間がかかりました。
実際は少し違う、という意見もあると思いますが、結果だけ見れば間違いなく正しい理論です。いきますね。
- その価格でナンピンをするということは、その価格で2倍のロットで買うことと同じ
いかがでしょうか。仮に1500円で400株買ったとします。1450円まで下がって400株のナンピンをしようとしました。
その行動は1450円で800株買うことと同じ行動になるということです。平均単価とかそういう話をしているわけではありませんよ。
単純に1450円で800株買うほど自信がある状況なのかどうか冷静に判断できているかということです。なんとかナンピンで平均単価を下げたいから、という理由だけだとまずいです。
1400円まで落ちてさらに400株買うのであれば、1400円で1200株買う行動と同じになるということですね。
リスクを軽減するナンピン
以前、2種類のナンピンを使い分ける大切さを記事に書きました。勝ち額を増やすためのナンピンと、損失を回避(軽減)するためのナンピンです。
記事はこちらになります。
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デイトレスキルから見てコツコツドカンは直せるか
今回はこの大負け代表の投資手法であるコツコツドカンを直せるのかどうかについて考えていこうと思います。コツコツドカンが直せないからトータルでマイナスになってしまうという悩みは多いと思います。 私自身もず ...
今回はリスクを軽減するナンピンです。損失を回避するためのナンピンは非常に重要ですが、買わされるという流れになることは否定できません。
含み損が膨らみ、その含み損をどうするか考えるようになってから、ナンピン計画を立てるわけですから、やはり受け身になるということですね。
では、このリスクを軽減するナンピンとは何でしょうか。これは、含み損が出てから計画するわけではありません。買う前からナンピン計画を立て、それをそのまま遂行するやり方になります。
上記の例で言えば、1500円で400株買おうと思ったけど、危険もありそうだから200株にしておきます。そして1450円でさらに200株ナンピンをします。
これにより、本来買いたかった400株を手にするわけですが、平均単価は1500円ではなく、1475円ということになります。このように、本来欲しい株数を2回に分けて買う行為がリスクを軽減するナンピンです。
1495円で反発したら損じゃないか
その通りですね。全く持って反論できません。完全なる正論です。ただ、1400円まで落ちた時のことも考えてみましょうか。
400株ずつ買った場合は、1200株持った状態で含み損が6万です。200株ずつの場合は、600株持った状態で含み損が3万です。このまま100円落ちたらどうしよう。
そういうネガティブ思考が出てきた時、すでに1200株持っている場合は相当危険な精神状態になりますが、600株の場合ならまだ冷静さを保てます。
そういう意味でもやはり、リスク軽減専用のナンピンなのです。もちろん良いことばかりではないので、ドカンが減る代わりに利益は減ります。
ただ、コツコツドカンを減らす意味は何度も説明してきています。直せずとも減らすことに意味があるのです。詳しくはコツコツドカン特集をご覧下さい。
ただ、それもケースバイケースと言えます。ここはいける!と思えば通常ロットで入り、欲しいけど半信半疑という時だけ、このリスク軽減専用ナンピンを計画的に行えばいいのですから。
ナンピンについて詳しく解説した動画はこちらです。
まとめ
今回はここまでですが、まだまだナンピンについては書いていきますね。リスク軽減用のナンピンですが、油断につなげることだけは厳禁です。
この株数だからいいか、のような感情を持ってしまうと、リスク軽減どころか大負けという鬼をすぐに引き付けてしまいますので気を付けて下さい。
お付き合いありがとうございました。