株価が大きく下がったタイミングでは、よくデイトレーダーを悪者扱いした記事や投書が紹介されます。大口投機期間などもやり玉に上がるケースは多いですね。
しかしイチ個人投資家、個人トレーダーでもあるデイトレーダーがなぜそんなにも悪者扱いされるのでしょうか。多くの記事は理由付きでデイトレーダーを悪者扱いしています。
しかしその理由はこじ付けばかりに見えます。
世の中にはたくさんの人間がいるわけですから、様々な意見があることも確かで、それぞれの意見をないがしろにするべきではありません。しかしながら理屈が、筋が通らないものもたくさんあります。
少しずつ見ていくことにしましょう。
もくじ
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デイトレーダーが嫌われる理由
デイトレーダーを嫌う記事を見ると、大体はこのように書いてあります。
- 生産性がない
- 社会に何も貢献していない
- 短絡的な思考・行動
- 自分さえ良ければいいという手法
- 投資ではなく投機
他にも挙げていけばキリがないのですが、大きく見るとこのようなものでしょう。
そもそもの問題として、仮に上記全てが当てはまるとしても、それの何がいけないのかという反論もあります。まぁとりあえずそれは置いておき、1つずつ見ていきましょう。
また、その際に、批判的な記事を出しているのはほとんどが投資家だということも忘れてはいけません。個人投資家が個人投資家を批判する図式になっているのです。
デイトレーダーは生産性がなく社会貢献もない
デイトレーダーが行っている売買は生産性がないと揶揄されます。
個人投資家がデイトレードをすることによって生み出されるものなど何もなく、それゆえ社会貢献など皆無だというものです。それどころか、株価下落の原因とも書かれるケースがあります。
目先の株価の上下のみに気を配るため、思考や行動が短絡的になるとのことです。
そんなことはない!と否定するつもりはありませんが、株価下落の原因とされるのは絶対に間違っていますし、そもそも短絡的な思考、行動で誰かに迷惑をかけているわけでもありません。
デイトレーダーは利己主義で投機的
デイトレーダーは自分さえ良ければいいというトレードをしていて、会社の将来を考えた投資ではない。投機的なものであり、投資として認めることは出来ない。
このような書かれ方も何度も目にしてきました。
もちろんこれも否定しません。
ですが、そのような批判記事を書いている人たちはどうなのでしょうか。
長期投資をする人は自分さえ良ければいいというトレードはしないのでしょうか。
これについてはこの後たっぷり考察していきたいと思います。
デイトレーダー批判に反論
デイトレーダーが嫌われる理由を見てきましたが、とても素直に受け入れられるものではありません。とは言うものの、違う!という言い方をしてしまえばまた短絡的と言われるだけでしょう。
きちんと理屈で反論していきたいと思います。
「デイトレーダーは生産性がない」に反論
まず第一に、デイトレーダーほど証券会社に手数料や金利を落とす人種はいません。
デイトレーダーが取引をすればするほど証券会社は潤うのです。そして証券会社が潤えば潤うほど、法人税も加算されていき、社会貢献にもつながっていくはずです。
確かに自分たちが行うトレードで生産するものは何もありません。
しかしながら、一度買ったらほったらかしにする長期投資よりも証券会社への貢献度は高いと言えます。比べる必要は本来ありませんが、社会のお金の流れに加わっていることは間違いありません。
また、株式投資、株式市場という仕組みそのものは、今の若者が魅力を感じるようなものではありませんし、何より対面証券のみならば、若い新規顧客はどんどん減っていくことでしょう。
そんな中、ネット証券でデイトレードをして億を掴むようなカリスマトレーダーが出てきたことは、世の若者にデイトレード、株式投資を知ってもらう機会を作りました。
昨今の株式市場が活況さを失っていないのも、デイトレーダーの存在があるからです。
デイトレーダーの存在が株式市場に流動性を与え、活況を演出しているわけです。
だからどうした?と言われても、どうもしません。ただ、デイトレーダーがいなければ板はスカスカになり、買いたければ現在値よりかなり高く買わねばならなくなるでしょう。
また、デイトレーダーがいなければ、多くの証券会社がネット売買を提供する必要もなくなり、オペレーターによる売買に戻すことになるでしょう。そして高額の手数料がかかってきます。
あくまで勘違いして欲しくないのは、「デイトレーダーのおかげで株式市場が盛り上がっている」と言っているわけではありません。
カリスマデイトレーダーの出現により、デイトレーダーに魅力を感じる人が多くなり、デイトレーダーにターゲットをした証券会社が多くなったおかげで現在のシステムとなったのです。
デイトレーダーという存在に証券会社が順応したという流れですね。
デイトレーダーは短絡的を肯定する
デイトレーダーは短絡的・・・いやけっこうじゃないですか。
短絡的、つまり物事を深く考えていないということですよね。
そもそも株価というのは需給で決まるのが自然です。
「欲しい」か「いらない」かで決まるわけです。
株価の決定要因こそ短絡的なのです。ならば短絡的に考えられる方が順応しやすいとも言えます。
短絡的という言葉を悪く言うのであれば、株価が大きな下落をした時ばかりデイトレーダーを嫌うような記事がいくつも出ることの方があまりに滑稽だと言わざるを得ません。
特に大きな理由もなく暴落すると、デイトレーダー、短期売買筋の短絡的な思考による売りが原因だという考え方にたどり着く。これの方がよっぽど短絡的ではないでしょうか。
デイトレーダーは売買時にはシンプルな理由でトレードをします。
しかし大引け後や休日にもきちんと予習、復習で株価の動く理由を考え、予想もします。
決してダラダラしているわけでもなく、また決して株価の下落、株での損失を人のせいにするわけでもありません。暴落時にデイトレーダーを批判するような記事を出すことは八つ当たりに他なりません。
デイトレーダーは投機・自分さえ良ければいい
当たり前です。
先に書いておきたいこととして、株価の暴落をデイトレーダーの責任と批判しているのはなぜでしょうか。株価が下落することを気にし過ぎて批判している人がいるわけです。
- 目先の株価の下落でイライラするのは短期的思考であり、短絡的でもある
- 会社を応援して長期投資するのが投資と偉そうに言うのなら、目先の下落を気にするな
- 「自分さえ良ければいい」を批判するのなら、買った株を一生売るな
- 自分は「自分さえ良ければいい」ではないと言うのなら、株価の下落で怒るな
他にも言いたいことはたくさんありますが、少なくともこれらは正論過ぎてぐうの音も出ないところだと思います。
株主総会などで怒ったり、会社に色々追及するような投資家だって結局は株価が下がったことに対する怒りです。自分のお金が減ってしまったことへの責任を追及しているのです。
これは立派な「自分さえ良ければいい」ですよね。
どんな会社かきちんと調べ、どういう社風なのか、どういう体質なのかをきちんと調べて投資したのでしょうか。そうでないのならば短絡的な思考である自分を嘆くべきでしょう。
仮に全て調べて投資したのなら自己責任と諦めればいいのに、会社に追及するのは半ば八つ当たりです。
このようにデイトレーダーを批判したい記事や投書というのは、ぶつけようのない怒りを最も社会的に認められていない立場であるデイトレーダーに理不尽にぶつけているに過ぎません。
誰がいい、誰が悪いではなく、他人のことをとやかく言うこと自体がおかしいことだと気付くべきでしょう。
ここまでを簡単にまとめてみましょう。
- 応援という気持ちよりも自分の利益を追求するのが投機
- デイトレーダーは投機目的だから投資家ではなく、良くない存在
- デイトレーダーを批判する投稿者は株価暴落時に多く出現
- デイトレーダーを批判する投稿者は投資なのに株価が下がって文句を言う
- 株価が下がって文句を言う人は利益を追及しているから投資ではなく投機なのでは?
- 結局ただの八つ当たり
このような流れですね。
デイトレーダーという存在
今回私がこの記事を書いている理由ですが、決してデイトレーダー批判派と対立したいわけではありません。是非批判派の人たちに、デイトレーダー批判の無意味さに気付いて欲しいのです。
そしてデイトレーダーの方々には自分自身がデイトレーダーであることで後ろめたく思わないでもらいたい、と思っています。
世の中には多くの職業があります。
私は以前、ETCカードが流通した時、高速道路の料金所の人たちの職が失われるのではないかと危惧したものです。
ETCカードだけに割引適用をしたりと、政府はETCカードの流通に躍起になった時期があります。
では、政府から半ば「いらない」と言われてしまった高速道路の料金所の仕事は生産性がないのでしょうか?そういうわけではありませんよね。
他にもAI、人工知能や機械が人間の代わりに仕事をする分野は多くなっています。
株式市場にもAIは多くあり、アルゴリズムも暗躍・・・いや活躍しています。
- そうやって職を追われた人たちは文句ばかり言ってきたのでしょうか
- 八つ当たりをしてAI批判、機械批判、機械を作った工場批判ばかりしているでしょうか
- 職を失った時、再就職する気力もなく誰かに責任をなすりつける日々だったのでしょうか
違うはずです。そうやって他者批判をしていても生産性がないことを知っているからです。
世の中は目まぐるしいほどの速度で移り変わっています。
私がデイトレードを始めた2006年はアローヘッドなどなく、取引速度はかなりもっさりしたものでした。それが今はアローヘッドになり、高速売買が実現されています。
そのためアルゴリズムによる売買もたくさん行われるようになりました。
デイトレーダーのみならず、多くの分野でこの目まぐるしい世の中の変化に順応しようと頑張っています。そして残念ながら順応出来なかった人は淘汰されていくのが定めです。
順応出来なかった人は、転職などで違った分野に順応しようとします。
それが自然な流れ、自然な努力です。
デイトレーダーを批判するだけの行為は、順応出来なかった人の八つ当たりに過ぎない。
これを理解して欲しいですね。
恐らくこの種の方々はYouTuberのような職業も批判するのだと思います。
自分の価値で計れない職業のことを批判することで自分を落ち着かせるのでしょう。
これでは、この記事も何かを批判しているように見えるかも知れませんが、決して他者の職業、他者の投資スタイル、投資手法を批判するようなものではありません。
自分の失敗や自分の受けた仕打ちを他者(デイトレーダー)のせいにして声高に批判をしている、その「批判」という行為を批判しているのです。
デイトレーダーが嫌われる理由の結論
暴落時、デイトレーダーはその影響をほとんど受けません。
それどころか中長期投資家のパニック売りをうまく拾って売買することにより、いつも以上の大きな利益をあげることも少なくありません。
ですからこういう時にやり玉にあがってしまうことは少なくありません。
結局のところ、自分が大損しいている時に利益を出している存在が見えると、それを悪だと言いたくなるものです。そしてそう言うことにより、自分を慰めることが出来るのです。
これは人間の弱さであり、私にももちろんある部分です。
バブル相場になれば逆に中長期投資家が大儲け出来、デイトレーダーはその恩恵を受けることはあまりありません。そんな時、やはり中長期投資家をうらやましく思います。
放置してるだけで儲かってるなんて、楽して儲けてズルい!というように思うこともあります。
ですがそれを声高に言ってしまえばただの負け犬のようになってしまうじゃないですか。
だから何かに文句を言いたくなったとしても、それをぐっとこらえ、我慢し、自分が成長するための糧にする。それが順応するための努力にもなり、正しい行動だと私は考えます。
恐らくデイトレーダーが一緒に大損していれば批判されることもなかったでしょう。
結局のところ妬み嫉みというところになるのだと思います。
是非、批判的なことを考える前に、バブルになったら逆の立場になるということも考えて欲しいところです。
まとめ
いかがだったでしょうか。少々不快に感じさせてしまう表現が入っている可能性もあると思います。不快に感じさせてしまった場合は大変申し訳ありません。
うまくいかない時ほど、他者批判をしたくなるものですが、うまくいかない時ほど自分が成長する大チャンスです。他者批判の前になぜ今うまくいっていないのかを考える時間に使いましょう。
そして考え抜いて答えを出した時、ひとつ成長した自分になれるのだと思います。
また、自分と違うジャンルの仕事や、自分と違うスタイルの投資手法を認めることもとても大事なことだと思います。自分と違うものを排除するのではなく、共存することはとても素敵なことです。
長期投資家にデイトレの良さを受け入れ、やってみてと言うつもりはありませんが、少なくとも批判をして何かを生み出すことはない、批判で自分が成長することはない。
それはわかって欲しいと思います。
デイトレについてさらに詳しくという方はこちらもお読み下さい。
デイトレーダーは生産性がないと言いますが、結局のところ、安く仕入れて、仕入れ値より高く販売することの繰り返しであり、小売店が行っている内容と変わりありません。
そのあたりについても書いてあります。
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