※住民税の申告不要制度が撤廃となりました。この節税方法は2023年申告分まで使えるものの、2024年申告分から使えなくなっていますのでご注意下さい。過去に当記事を参考に申告していた人のためにもこの記事自体は残しておきますが、最新版のルールはこちらの動画でご覧下さい。
2024年確定申告シーズンが終わり、しばらくしたら紛らわしいので当記事は非公開にします。
繰り返しますが毎年この記事を確認して申告していた人のために少しの間残しますが、ここに書いてある方法はすでに使えなくなっています。最新版のルールは動画でご確認下さい。
今後記事でも最新版を公開します。
もくじ
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特定口座・源泉徴収ありの口座は絶対条件
今回お話する内容は、本来確定申告が不要になる特定口座・源泉徴収ありの口座で株式投資・デイトレーダーなどをしている人限定になります。
今回の制度は非常に画期的なものになります。
以前までの制度では、税制の抜け道をうまく利用すること、裏技のようなやり方でしか大きな節税をすることは出来ませんでした。もちろん一定の効果はありますが面倒は面倒です。
今回は面倒なことは何もなく、簡単に超節税が出来るのです。
株式投資において、取引する口座は「個人」であれば一般口座と特定口座を選べます。現段階で「法人」は一般口座しか出来ませんが、普通の人であれば特定口座が選べます。
そして源泉徴収をありにします。
そうすると、トレードにより利益が出ると、所得税、住民税、復興特別所得税が自動的に計算して源泉徴収され、手取りの利益だけが口座に残るようなシステムになります。
ですから改めて確定申告をする必要がないのです。
以前までの確定申告制度
以前までは、確定申告をすることで、所得税、住民税が同時に計算されました。
そのため、確定申告をすることで、基礎控除や配偶者控除など、控除の権利を持った部分が考慮され、所得税と住民税が還付されました。
その代わり、所得があるということで、国民健康保険の所得割部分がかなりの値上がりとなるため、確定申告をした方が得か、しない方が得かという損益分岐点が人それぞれ違いました。
そしてそれをいちいち毎年計算する必要が出てくるので面倒でした。
結果的に権利を放棄して確定申告をしなかった人も多いことでしょう。
所得税と住民税で別々の課税方式を選べる
「え!?」
一瞬戸惑ってしまいますよね。
だって所得税と住民税で別々の課税方式・・・かみ砕いて考えてしまえば、所得税の計算と住民税の計算の仕方を変えて下さいということになります。
もっと言えば・・・
- 所得税を計算する時はこちらの所得で計算を(例:500万円の収入があった計算)
- 住民税を計算する時はこちらの所得で計算を(例:収入0円)
こんな見るからに不正のようなお願いを通しますよという制度なのです。
ちょっとおかしいと言えばおかしいですよね。
ですがこれにより、トレーダーとして生計を立てている人は超お得になります。
お得な確定申告方法
専業トレーダーと兼業トレーダーで変わってくるのですが、兼業トレーダーで、すでに基礎控除や配偶者控除などの控除分を全て埋めるほど他の収入がある場合は確定申告をしない方が得になります。
ですから新制度の恩恵は基本的にありません。
トレーダーをメインとしていて、副業の利益は50万程度というような人は恩恵を受けられる可能性が高く、専業トレーダーで利益を出している場合は全員恩恵を受けられます。
これらの場合のお得な確定申告方法を書きます。
- 特定口座・源泉徴収ありの口座でトレード利益を挙げる
- 確定申告をする(所得税が申告分離課税となる)
- 納税通知書が発達されるまでに住民税用の書類を市民税課に提出する(住民税は申告不要制度を選択することで、健康保険税の上昇が避けられる)
たったこれだけです。たったこれだけで、例えば年収500万円、配偶者ありの専業トレーダーさんは、約120万の所得税控除で18万円程度の還付金が得られることになります。
冒頭部分にリンクした記事のように、従来の確定申告のみをした場合、確かに住民税も控除分が還付されるため、24万円程度の還付金をもらえますが、健康保険料がそれ以上に上昇します。
ですからトレーダーが確定申告する・しないは永遠の悩めるテーマでした。
面倒でも必ず得する新制度にチャレンジしよう
いくら得する制度と言われても面倒だと感じてしまうデイトレーダーさんも多いでしょう。
恐らく以前の私もその部類でした。
確定申告は確かに面倒に感じるものです。
しかし、実際にやってみるととても簡単です。
そして何より、「わからない」という魔法の言葉で職員さんが手取り足取り全て教えてくれます。そう、確定申告時の職員さんはとってもとっても優しいのです。
証券会社から届いたと特定口座年間取引報告書と、自身の控除権利がある証明書類を握りしめ、指定税務署に行き、「すみません、わからないので教えて下さい」と言っているだけで出来ます。
ただ、出来るだけ、今回教えてもらいながら理解し、来年からは自分自身で出来るように頑張りましょう。
教えてもらう際はきちんと「所得税を申告分離課税で、住民税を申告不要制度というように分けて申告したいのですが、今後の流れも教えて下さい」と言いましょう。
※確定申告書類作成コーナーは大変混雑していて、数時間待つこともあります。ご自宅で作成出来れば提出コーナーはほぼフリーパスです。自宅で簡単に作成出来るよう流れを全て撮影しました。
確定申告による損益分岐点の解消
これにより、損益分岐点を面倒な計算によって求める必要がなくなりました。
年間で100万円程度の利益である場合は、所得税、住民税両方とも申告分離課税で行った方が得になります。(住民税も控除内で収まるため、国民健康保険料は均等割りのみ)
年間で120万円を超えたあたりから、持っている控除の権利差によって変わってきます。
恐らく年間で150万円を超えてくると、ほとんどの人が先ほどのように「所得税を申告分離課税・住民税を申告不要制度」として確定申告を行った方が節税効果になるはずです。
「いくら節税になるの?」
という質問には、18万円程度と言えます。
これは持っている控除の権利によって差が出るものですが、一定額以上の利益(150万程度)を出していれば、1000万だろうと1億円の利益だろうと節税額は18万円程度で一定です。
ですが300万円くらいの利益だった専業トレーダーの場合、そこから18万円も還付してもらえるのはものすごく嬉しいことですよね!
また、配当所得も得ている専業トレーダーさんは、配合所得のみを総合課税にする申告も出来ます。そうすることで節税効果はさらに高まりますのでチャレンジしてみて下さい。
なぜこのような制度になったか
最後にこの点について考察しましょう。どうやらこの制度、定かではありませんが以前からあったようなことも書かれています。毎度のことながらお得なことは何一つ役所は教えてくれません。
それなのになぜ今回公にこのような改正があったのでしょうか。
お役所は・・・
- 国民健康保険に加入していることでいくら医療費を市が負担したか
- ジェネリック薬品を使えばいくら得になるか
このような通知を平然と送ってきます。
「国民健康保険入ってて良かったでしょ?」というような恩着せがましい通知。
さらに、「ジェネリック医薬品使いなよ、お得だよ」という余計なお世話。
得かも知れないけど、合わないから使ってないという人にも平然と送ってきます。そしてジェネリックに切り替えれば3割負担の私たちよりも7割負担の市が得するわけですよ。
そのことについては触れずにこちらの得になるという言い方だけで通知してきます。
それなのになぜ・・・ですよね。
新制度の個人的見解
私の考えた答えは以下になりますが、もちろん私の個人的な見解になります。
国民健康保険が上がらず18万円もの節税が出来る専業トレーダーの制度を「特定口座・源泉徴収あり限定」で作ることによって、多くの人が源泉あり口座を選ぶようにし、潜りの調査にかかる手間や人件費を抑え、取りっぱぐれがないようにした
これですね。こちらが得してお役所が損する制度なんてこの時代に作るわけがありません。
ですから、この制度によって国にもたらす利益は何か・・・そう考えました。
一般口座などで大きな利益を挙げ、潜りで確定申告をせずに税金を納めないというトレーダーがもしかしたら私たちが思っている以上にいるのかも知れません。
その場合、税務調査や裁判などを経て徴収することになります。
時効もありますし逃げられることもあるでしょう。
しかし源泉徴収あり口座であれば、自動的に徴収出来ますからね。取りっぱぐれは起こりません。
多くの専業トレーダーが困っていた健康保険問題、その健康保険料を捨ててでも(自治体側が)、潜りの税金を自動的に徴収した方が国にとってメリットが大きいと判断したのだと思います。
少しひねくれた考え方かも知れませんが、こちらの得になり、自治体の損になる制度を、向こうから教えてくれることなんて全くないのですから、恐らく当たらずとも遠からず・・・だと思いますよ。
まとめ
いかがだったでしょうか。この新制度により、多くの専業トレーダーさんが大きな額の還付金を受けた上に健康保険料が上がらないという素晴らしい恩恵を受けることが出来るはずです。
今まで正直に生きてきた専業トレーダーさん用の制度ですね。
これにより、デイトレーダーのふるさと納税もメリットのみ受けられるようになりますし、本当に良いことずくめの制度なので是非活用して下さい。確定申告の方法を覚えるのも社会勉強になります。
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新しい制度を踏まえて、自分自身が1年でどのくらい利益を挙げたいのか、などなど自分自身がどのようなトレーダーになりたいのかももう一度よく考える機会にして下さい。
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