以前書いた疑問にお答えする記事になります。松井証券のプレミアム空売りや、SBI証券のハイパー空売りは、貸借銘柄でなくとも人気銘柄が空売り出来るので大人気です。
しかし、ネックなのは言わずもがな手数料で、1回の空売りでかなりの手数料を取られてしまいます。
また、在庫に限りがあるため、よく在庫切れ、品切れ表示になってしまっていますね。
なぜ、そんなにもすぐ在庫切れになってしまうのでしょうか。
今回はこの上記記事へのアンサー記事という意味合いも込めて書かせていただきます。
もくじ
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人気銘柄の空売り権利は前日に争奪戦
実は人気銘柄・・・過熱感のある銘柄の空売りは前日のうちから争奪戦が行われています。受付開始時間は各証券会社で少し違ってくるとは思いますが、前日夕方あたりが多いですね。
そこで在庫分の注文が入ればもう「在庫切れ」となるわけです。
ですから、当日の朝一番、8時になって「空売りするぞ!」っと注文を入れようと思ってもすでに売り切れになっているというわけです。
それに関しては知っている人も多く、今回の問題はそこではありませんでしたよね。そう、今回の焦点は、なぜそこまでして前日から空売り権利を必死に皆が取りにくるのか、ということです。
下がり過ぎた株価が戻りやすいように、上がり過ぎた株も戻ってきやすいものです。
また、株は上がる時の方が理不尽なまでの強さで上昇するケースが多くなります。つまり、過熱感があっても、さらに上昇し、そこから大きく調整するケースが目立つということです。
ですから、出来ることなら空売りという手段、権利を持って相場に臨みたいと思いますよね。その権利を取るための空売り争奪戦。これが1つ目の理由です。
ただ、これだけだと、朝に空売りをすることが出来ても、自分が一回買い戻してしまえば、すぐに他の人にプレ空を入れられてしまい、在庫切れになってしまいますよね。
たった1回、それも朝だけの権利のために皆が皆争奪戦に参加しているのでしょうか?
2回目以降の空売りは無料で出来る
たった1回のためにそんな争奪戦をするわけありませんよね。そうです、メリットは他にもあるわけです。松井証券やSBI証券、楽天証券でこの作戦は使えますが、情報を整理しておきましょう。
それぞれ少しずつ金利等の条件は違いますが、誤差レベルなので、ほとんど同じ条件だと思って大丈夫でしょう。
- 信用買い手数料は無料(当日返済が条件)
- 信用買いは1日に何回行っても無料
- 信用空売り手数料はけっこう高い(銘柄ごとによる)
- 信用空売りは、空売りするごとに高額手数料がかかる
- 信用空売りには在庫制限がある
これらの条件を整理してみると、1つの強烈なメリットが浮かび上がってきます。2つ目のメリットを考えずに前日争奪戦で空売りが出来た人の流れを先に見てみましょう。
- 朝に空売りをする(高額手数料)
- リカクかロスカットをする
- 再度空売りがしたくなる(在庫切れだと出来ない)
- 再度空売りをした(高額手数料)
- 以下2~4のループ
こうなりますね。では、2つ目のメリットは最大限に生かす人の作戦を見てみましょう。
- 朝に空売りをする(高額手数料)
- リカクかロスカットしたいタイミングで信用買いを入れる(無料)(ポジションは両建てとなる)
- 再度空売りをしたくなったら、信用買いだけを返済する(これで残ったポジションは空売りのみなので、新規空売りをしたのと同じ意味だが、実際には信用買いの取引なので手数料無料)
- 手仕舞いたい時に返済買いをする
- 2~3を好きなだけループしてから4に行けばOK
この手順をよく読んでシミュレーションしてみて下さい。これだと、新規空売りの高額手数料が必要となるのは、朝の、最初の1回のみです。
また、自分用の空売りが在庫切れになることは絶対になく、無料で何回でも空売りが出来るということになります。(株数を増やすことは不可能)
「意味わからん・・・」と思ったらお手数ですが何回か読んでみて下さい。説明的にはこれしかないのです・・・。
動画でも解説しましたので良かったら参考にして下さい。
また、朝いきなり空売りの勝負はしたくなく、いつでも空売り出来る権利だけを保有したい、というわがままさん用の作戦もあります。
それは上記1番のところを少しいじります。
- 朝に空売りをする(高額手数料)と同時に信用買いも入れる(無料)
- 空売りしたくなった時に信用買いだけ返済する
- リカク、ロスカットしたくなったら新規信用買いをする
こういうやり方にするだけで全て解決というわけです。
いかがでしょうか。バカ正直にやっていたら大きく損をしてしまう部分ですよね。
プレ空の在庫切れが場中に解消されない理由
これに関しても上記の内容でわかりますよね。上記の作戦を取った場合、両建てしている信用買いのポジションを出し入れすることで、新規空売りしているのと同じ意味を作り出しています。
つまり、自分のプレミアム空売りの所有株に関してはずっとホールドし続けているということになります。
前日夕方の争奪戦に参加するほどの人たちは、こういう作戦のことなども全て熟知していることでしょう。
そんな熟練者の方々が朝からプレ空をした場合・・・そうです。結局引け間際になるまでその権利を手放そうとしない人が多くなるのは必然というわけですね。
ですから、場中に見て、「プレ空は在庫切れか、在庫が戻ったら空売りしたいな」と思ったとしても、全然在庫が戻らないという現象につながってしまうのです。
私は空売りはほとんどしないタイプですので、プレミアム空売りやハイパー空売りをすることもありません。楽天証券での信用売りにも参加することはありません。
ただ、個別銘柄の空売りを好んでする方は、この作戦を取るだけで、信じられないほど手数料経費が削減されることでしょう。
もちろん、前日の争奪戦に参加しなければならないほどの人気銘柄にこだわる必要などありません。在庫が十分ある銘柄で、その日に「何回か空売りで入るかも知れないな。」
そう思ったのであれば、最初の新規売りをした後、リカクやロスカットをする際、「返済買い」でなく、「新規買い」を選ぶといいでしょう。
そうすることで2回目以降の空売り手数料を無料にすることが出来ますからね。
空売りの在庫は証券会社ごと
空売りの在庫は、市場で決まっているわけではなく、証券会社ごとで決まっています。
人気銘柄は大体、松井証券のプレミアム空売りや、SBI証券のハイパー空売り、楽天証券のいちにち信用売りで採用されています。
例えばプレ空は在庫切れだけど、ハイパー空売りなら出来る!ということもあります。
空売りをそれなりの回数こなすタイプの方は、この3つの証券会社は全て口座を開設しておくべきでしょう。
私は空売りはしないものの、上記3社は開設してあります。
デイトレーダーにとっては3社とも必須会社であることは変わらないわけですが、空売りが好きで、1日の中でも複数回するという方にとっては、必須中の必須だということになります。
このやり方はあまり浸透しない方がいいとも思いますし、ご自分だけの胸の内に秘めておいて下さい。
楽天証券の提供する最強監視ツールのマーケットスピードの有効な使い方についてはこちらで解説してあります。
楽天証券マーケットスピードの有効な使い方|現物取引手数料も最安値
私が11年以上も愛用しているのが、最強監視ツールであるマーケットスピードを提供してくれている楽天証券です。 マーケットスピードというのは、実は相当なポテンシャルを持っています。マケスピで満足が出来ない ...
まとめ
いかがだったでしょうか。前回記事の疑問は消化していただけましたか?本当に色んなところにヒントがあると思います。
IPOで最近賑わっているPKSHA Technology<3993>ですが、こちらは10月17日ですと、1回のプレ空手数料が4700円もします。これを10回繰り返せば47000円の手数料ということです。
これが上記の作戦であれば、10回空売りをしても(空売りをしたのと同義の取引)、手数料は1回分である4700円で済むということです。
知っていると知らないとでは全然違いますよね。株価が上下する情報というのは怪しさもあったり、違法グレーゾーンのような煽りもあったりで取捨選択の難易度も高いです。
しかし、こういった面で情報弱者であり続けるのだけは絶対に回避しましょう。当然の権利であっても、向こうから教えてくれるような世界ではありませんからね。
仮想通貨もとても話題になっていますが、狭い世界でしか話題になっていません。
多くの人に知れ渡る頃には確実にうまみはなくなります。今のうちに色々勉強しておきましょう。
お付き合いありがとうございました。