私は過去記事、YouTube動画などで新NISAは必ず儲かるわけではない、リスクもあると何度も言ってきました。しかしその上で新NISAに関しては賛成という立場も明確にしています。
何事もそうですが、きちんとルールを理解した上で使えばプラスに作用します。
ただルールをよくわからないまま使ってしまうとどんなに優れた制度もマイナスに作用してしまう恐れがあります。だからこそリスク面についてしっかり理解して欲しかったのです。
しかしそれとは全く別の角度から新NISAを斬るような記事、動画も目にするようになりました。
今回はちょっと怖い新NISAについての話を書きたいと思います。
新NISAとは何なのか、まずそこからよくわからないという方はこちらの記事をご覧下さい。
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私がどのように新NISAに取り組むかの結論については動画でもお話しています。
もくじ
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新NISAは国の陰謀だという意見
新NISAが始まる前は新NISAに対して好意的な意見が集中していました。私も初めて新NISAに関する動画をYouTubeチャンネルで出したのは2023年6月でしたし、早い時期から注目をしていました。
旧NISA制度が始まった時は特に興味も湧きませんでしたが、全ての面において新NISAは旧NISAからパワーアップしていましたし、これはやらねば!っと思ったものです。
ただそれはあくまで株式投資をすでにやっている身だからだと思いました。
まさかそれからここまで多くの株未経験者も巻き込み、ブームになるとは予想だにしませんでした。
2023年末にかけてニュースやCM、ブログ記事に動画と多くの媒体で新NISAが取り上げられていきました。
その多くはやはり好意的なもの、やらなきゃ損だと思わせるような内容でした。それもそのはずです。冒頭に置いた動画の中でも話したのですが、そういう記事や動画を書いた方が伸びるという面が強いです。
また、最終的には口座開設を促すことも多く、報酬面で見ても勧めた方がお金になるのでしょう。
この流れに乗って大して株式投資に詳しくなくても記事や動画を出している人もたくさんいました。
対して反対意見も一定数ありました。それは国の陰謀だという意見です。
新NISA陰謀論にも理屈はある
陰謀論と言うと根も葉もないことを吹聴しているようなイメージですが、この新NISAは国の陰謀だという意見、実は理屈もそれなりにしっかりしたものがありました。
株の世界では日銀砲と呼ばれるものがあります。
異次元金融緩和から日銀のETF買い、年金による日本株買いなど、とにかくひたすら公的資金で日本株は支えられてきました。しかしそれらはいつか売らなければならないものと考えられています。
ゆえにその出口戦略に使われるのではないかという意見、これが陰謀論でした。
買うだけ買ってパンパンに膨れ上がった株をいつか売るのであれば、新NISAをきっかけに日本国民が一斉に株を買い向かうまさにそこに売りつけて換金してくるはずだ、新NISAの狙いはそれだ!という意見ですね。
確かにいつか売られるとしたらその受け皿、買ってくれる人がいないと売買が成立しません。
出来るだけ株価を崩さずに売るなら過去類を見ないほど大きな買いが必要になるわけです。
ここまで公的資金で株を買いまくったタイミングで新NISAで国民に投資をさせるなんておかしいじゃないか。こういう意見がそれなりに出ていたわけですが・・・。
新NISA陰謀論を論破?
この意見に対しては有識者も取り上げ、それなりに論破されていました。
特に多く見た意見としては、新NISAの人気商品はeMAXIS SLIM全世界株式、通称オール・カントリー、略してオルカンと言われるものやS&P500と言われるいわゆる投資信託です。
オルカンは全世界株式に分散して投資されますし、S&P500は米国の代表的な株価指数の1つです。
つまり投資先が日本ではなく海外が人気ということです。
これでは受け皿も何もありませんよね。そしてこれらが人気になることは旧NISAの動向からも明らかであり、ならば日本株売りの受け皿にしようなんて思ってるはずがないという意見が論破につながりますよね。
新NISA陰謀論もいったんはこれで決着したかにも思えました。
新たな新NISA陰謀論とは
2024年になり、新たな新NISAは陰謀だという論調が出てきました。日本株の受け皿論はもう論破されているだけに、今度は違った陰謀論が出てきたわけです。
今回の陰謀論はアメリカ株の受け皿論です。つまり米国の言いなりで都合良く米株を買わされるというものです。
人気を二分しているのが先ほどのオルカンとS&P500ですが、言わずもがなS&P500は米国株投資となります。そしてオルカンに関しても実は米国株比率が非常に高い構成になっています。
つまり多少強引ながら、どちらも米国株に投資しているという見方が出来ます。
アメリカ市場もコロナショック以降は日本株以上のバブルとなっており、もういつ弾けるか、いつ暴落するかと事あるごとに言われているところです。そういう風に言う人が常にいるものの、本格的な暴落は起こらずにここまできているから皮肉なものですが。
いずれにしても投資先が日本より米国ということで、今度は米国の言いなりになった日本政府がアメリカ株を買い支えるために新NISA制度を始めたという陰謀論が出てきたということです。
とても強引には感じますが、それでもまた理がありそうなところを突いてきますよね。
新NISA陰謀論は逆張り思考
これに関しては今いくら議論をしたところで、心配したところでわからないことです。すぐに答えは出ません。5年後、10年後陰謀論者が笑ってる可能性もありますし、陰謀論者が置いてけぼりになって泣いている可能性もあります。
なぜこういった陰謀論が途絶えないか、それは情報発信者という立場から見るとわかります。
前述のように新NISAを話題にするなら賛成意見を書いてどんどん広めた方が再生数が伸びるだけでなく、口座開設を促したりすることでお金になる可能性が高まります。
対して新NISAは危険だという話をすると、最終的に口座開設を促すことは出来ません。
お金になりにくい性質があります。
しかし世の中の意見が新NISA推奨で染まると、ここに過激な反対意見を投じることで目立つようになります。世論に逆張りした意見は変に目立つものですよね。
私はデイトレードこそ逆張り派ですが、こういうところでは逆張りではありませんからね(笑)
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色々な記事を見ても、動画を見ても新NISAを推奨していることで安心感を持って新NISAを始めようと思っているところに、新NISAは国の陰謀だというタイトルが目に入ったらどうでしょうか。
不安で念のため目を通しておこうという感覚になりませんか。
これが逆張り意見を書く人の一番の狙いです。手っ取り早く目立てるわけです。
最終的にお金につなげにくい内容であっても、記事や動画をたくさん見てもらえる可能性が高まり、それによって広告収益が入ってくることもあります。
本当に陰謀論を心から信じて読者、視聴者に親切心から注意喚起をしてくれている可能性もありますが、やはり多くは目立つことが狙い、そして最終的にはお金が目当てだと思います。
ただリスクに関して言えば本当に忘れてはならないと思います。
決して陰謀論とは言いませんが、新NISAは必ず儲かるみたいな雰囲気、弛緩した空気になっていることも事実です。株式投資である以上リスクは必ずあります。
それはオルカンであってもS&P500であっても同じです。
そのことだけはきちんと理解しておきましょう。
私も過去記事できちんとリスクについて触れてあります。
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まとめ
いかがだったでしょうか。過去を振り返っても陰謀論というのは何度も見てきましたが、今回の陰謀論も理屈は通っているしなかなか面白いものだと思いました。
ただ日本株の受け皿という部分が封じられたら今度は米国の言いなりときましたからね。
ですが、もう一度書きます。リスクについては本当にあります。陰謀かどうかはわかりませんが、1年後、2年後のように短いスパンで見ればオルカンでもS&P500でも普通にマイナスになるケースはありますからね。
大事なのはきちんと仕組み、ルールを全て理解した上で始めることです。
後からこんなはずじゃなかったみたいになっても誰も助けてくれませんからね。
新NISAをきっかけで通常の株式投資やデイトレードを始める人も多いですが、こちらも始める場合はリスク等についてきちんと理解してからにしましょう。
特に信用取引については入念にチェックしておいて下さい。
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