頭としっぽはくれてやれ・・・随分と上から目線な格言だなぁと思いますね(笑)ですが的は射ているなぁと思わされますよね。実際こういう気持ちがないと苦しいものだと思います。
では、この意識を徹底していてもうまくいかない場合はどう対処すればいいのでしょうか。
もくじ
頭としっぽはくれてやれとは?
これは株価で考えて、最高値と最安値はいらないよ、という意味です。最安値で買うつもりはないし、最高値で売るつもりもない、ということになりますね。
ということは、株価の動きが900円から1000円までだった場合、900~905円で買って995~1000円のあたりで売れれば利益は最大化されます。
しかし、それを狙ってしまうとリスクもあるし、買えないリスクも高まります。よって、920円くらいで買って、980円くらいで売れれば満足しましょうね、という格言になります。
値動きの仮定
- 2000円スタート
- 2050円まで上昇
- 1900円まで下落
- 1950円まで上昇
- 1850円まで下落
このような値動きだったとします。1~2の場所は今回のテーマとはあまり関係ないので置いておきましょう。
2~3の下落の中で買って、3~4の上昇の中で売る場合が今回のテーマである頭としっぽはくれてやれ、の使い方となります。
この値動きだと完全に下落相場ですから、かなり難しい判断になると思います。一歩間違えれば大損という相場でしょう。でも、だからこそ例としては最適だと思っています。
ただし、本来下落相場であったなら、途中でここまで反発してくれることも珍しいです。よって下落相場にしては甘い設定になります。
頭としっぽを狙った場合
この場合、しっぽで買うなら1900円、それを頭で売るなら1950円で売るということになります。つまり、下落が止まる一番下で買って、上昇が止まる一番上で売るのです。
これは相当に無理があるお話です。無理があるからこそ、頭としっぽはくれてやって、少々フライングでもいいから1920円くらいで買って、早めの1940円くらいで逃げようね、ですね。
しかしどうでしょうか。1920円で買って1900円まで下落した後だと、1940円まで粘れますか?
1920円を回復したあたりで買値撤退を心掛けませんか?
もう1つ。1940円まで待てる握力があったら、もっと粘りませんか?1950円をつけて折り返すタイミングでも粘って、結局ロスカットになりそうと思いませんか?
マイナス方面に考えすぎというわけではないと思います。少々自分の立場に置き換え、臨場感を持って想像してみてください。
例題のまとめ
2050円から下落してきているので、逆張り派は2000円割れくらいから手を出し、ナンピンを繰り返している可能性もあります。
そういったエンドレスナンピンについての危険さや、計画ナンピンの有効さについてはこちらの記事にありますので、今回は割愛させて下さい。
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利益を出そうとすることを前提とすれば、1950円以上で買った場合はアウト。1940円で買った場合は、頭で売らないとアウト。1930円で買ったとしても頭付近の売りが必要。
1920円以下で買えていれば頭をくれてやってもリカクで逃げられる計算になり、1910円以下で買っていれば、ある程度どこで売ってもリカクになる。
状況整理をするとこうなりますね。つまり、しっぽはくれてやれ、というけども、こういう下落相場でしっぽをくれてやると、頭を狙わざるを得なくなるケースも多くなってしまうのです。
頭としっぽをくれてやるなら、1920円買いの1930円売りが基本線でしょうか。これは安全なトレードと言えるのでしょうか?私は言えないと思います。
10円の値幅を取るのに20円の含み損を経由するわけですからね。確かに頭としっぽはくれてやっている。結果を見れば10円幅のリカク。
しかし、買いの感覚が「ズレ」ていたことは間違いないですね。
ですが、もっと危険なのは、売りの感覚が「ズレ」ていた時です。これだけ落ちた後だからかなりの反発がある、と思い1950円で粘ってしまったとします。
そこから1850円までの下落ですが、かなりの速度になることも多いです。ですから、どこで買えてても一瞬で地獄行きという可能性もあるということです。
感覚のズレを利用する
頭としっぽをくれてやる、というのは前提条件での当たり前条件とします。その上で、デイトレで勝てない人も多いはずです。そもそも、その心がけで勝てる世界ではないでしょう。
ならば、逆張り派で、頭としっぽをくれてやる意識でもデイトレで勝てない人は、しっぽで買って腰で売ればいいのです。
上記の1920円買いの1930円売りは、膝あたりで買って胸あたりで売ったイメージでしょうか。それをそっくりそのまま下にズラしてください。
しっぽを買って、腰で売るのです。1900~1910円で買って1920~1930円売りのイメージです。
そんなうまくいくわけないだろう!
もちろんわかります。しかし、自分の感覚が1920円での買いだったというのなら、ズレ手法を使うだけで簡単に対応可能です。是非試してみて下さい。
面白いようにうまく流れることもありますよ。
ちなみに、ズレ手法を使うと、「あー!最初の感覚があってたにずらしたから買えなかった!」と機会損失を嘆くケースも出てきます。それについての説明もしてありますが、一応触れます。
買って失敗は実損!買えずに上昇した失敗はプラスマイナス0!
です。問題なんてありません。次のチャンスに備えましょう!
ズレ手法はこちらに詳しく説明してあります。2017年5月現在どこを検索しても出てこないRオリジナルの手法になります。
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ズレ手法について|Rオリジナルのデイトレ株投資手法を伝授
今回はズレ投資法について書いていきます。この「ズレ手法」という手法は、2017年5月18日現在、どこを検索してみても扱っているページがないので、Rオリジナルの投資手法になります。 もくじ1 ズレ手法と ...
まとめ
頭としっぽはくれてやれ、でデイトレが勝てないのなら、しっぽはあげないように頑張ってみましょう。そして腰より上をくれてやる気持ちになってリスクを管理しましょう。
しっぽで買うことになれたら、もう少し上で売る努力をしてみてもいいかもしれませんね。まずは負けないスキルを身に付けましょう。