2017年は仮想通貨元年と呼ばれ、多くの暗号資産が日本でも取引されました。世界中でICOが行われ、日本でも開催がありました。そして炎のように駆け抜け2018年後半には一気に下火となりました。
最後の方は詐欺のような案件も出回り、ひどい状況となっていました。
そうして日本では一気に熱が引いたものの、世界ではブロックチェーン技術を使った開発が盛んでした。
2021年前半には仮想通貨熱が再燃し、とても大きな盛り上がりを見せました。そして2021年後半には日本でもメタバースという言葉が浸透し、大きな話題となりました。
GameFiという言葉も生まれ、他にもPlay to Earn(P2E)、Move to Earn(M2E)も出てきました。
現状は2017年と似たような状況にも見えますが、危険度は2017年よりも大きいと考えます。
稼ぐためにゲームをする時代が到来したわけですが、このGameFi、メタバースの世界を詳しく見ていきましょう。
この記事はGameFiの仕組みや稼ぎ方、そしてその魅力と問題点を出来るだけ簡単な言葉でわかりやすく解説しています。是非最後までお付き合い下さい。
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GameFi(ゲームファイ)とは
Game+DeFi(Decentralized Finance)です。つまりゲームと分散型金融の融合した造語になります。
メタバースもMeta+Universeでしたね。
単なるゲームではなく、そこにFinance、金融性を持たせたことになります。
とても魅力的にも思えますが、大きな問題点を同時に生み出してしまうことになります。これは今までの日本の携帯ゲーム、スマホゲーム、ソーシャルゲームの流れでもわかります。
いきなり難しい話では疲れてしまいますし嫌になってしまう可能性があります。
日本のゲームに例えて流れをお話します。
日本のソシャゲとGameFiの違い
皆さんはご存知でしょうか。DeNaのサービスであるモバゲー(Mobage)にある怪盗ロワイヤルというゲームを。2009年にサービスがスタートし、たった数か月で爆発的に広がりました。
伝説の携帯ゲームと言えます。
課金要素は武器や防具、そしてお宝を取られないように仕掛ける『罠』と、ミッションや攻撃、防御要員を回復させる『全手下回復ツール』と呼ばれるものでした。
- お宝やドロップアイテムを得るためにミッション要員を消費します
- 相手プレイヤーのお宝を奪うために攻撃要員を消費します
- 相手から自分のお宝を狙われると防御要員を消費します
- 相手から自分のお宝を狙われた際、確実に1回防いでくれるのが罠です
今考えるととてもよく出来ていますね。武器や防具は壊れるまでしばらく使えますが、罠や手下回復ツールはまさに消耗品、次から次へと勝つために、目的を達成するために消費されます。
あまりの人気で社会現象となるほどでした。
余談ですが、とんねるずの木梨憲武さんがテレビCMに出演した時、私は怪盗のりさんというキーホルダーが当選してもらうことが出来ました。
人が多くなることで宝の奪い合いが激化し、結果的に罠や回復ツールの消費も激しくなります。
そして当然罠と全手下回復ツールの売上が上がるわけです。
当然運営側は喜ばしいことですが、ここで大きな問題が発生しました。
ソーシャルゲーム最大の問題点
怪盗ロワイヤル以外にも人気となったゲームでは消耗品のアイテムを求めるユーザーが多くなります。需要が高まると必ず出てくるのがいわゆる「業者」と呼ばれる人たちです。
複数のアカウントを作り、ゲームをすることでアイテムを手に入れ、それをユーザーに売るのです。
運営の価格設定から割り引いてヤフオク(ヤフーオークション)等に出品するのです。
そう、実はこんなにも早い時期から日本でGameFiはあったのです。
これは『トレード機能』があったからこそ出来るやり方になります。
当初は特に注意書きもなかったので実は私も余ったアイテムを売却したことがあります。しかし当然のことながら程なくして注意喚起がなされるようになりました。
それでも業者は増え続け、どんどん市場価格よりも割安で取引されるようになりました。
そのためトレード機能を廃止するゲームも続出しました。
スマホゲームが主流となる2014年頃まではトレード機能が残っているゲームもあり、このRMT(リアルマネートレード)により寿命が短くなってしまったゲームもあったことと思います。
プレイヤー同士でアイテムを売買することを許せば運営の利益が減り、サービス終了を早めてしまうという流れです。それもあり、GameFiなどというものは夢物語だと私は思っていました。
業者が入ることによる問題点
ゲームを楽しむ人たちの中に、「稼ぐためだけに」ゲームをする業者が大量に入ってくると、どんな手を使ってでもアイテムを手に入れようとしてきます。
botと呼ばれるような自動で動かす仕組みを使ったり(禁止されていた)、携帯ゲームをPCから操作して相手より速度を上げたり、複数台を同時に起動して有利に進めたりとやりたい放題でした。
それだけではなく、システムの穴を狙い撃ちしてチートと呼ばれるズルをしたり、バグを利用したりとゲーム内のバランス、秩序を破壊しかねない行為も行われていました。
時間をかけるだけならまだしも、チート行為が出来てしまう可能性は致命的ですよね。
これがGameFiで出来てしまったら超錬金術となってしまいますし、通常のプレイヤーだって楽しむことに加え、お金も稼ぎたいと思って真面目にやっているわけですから怒り心頭となりますよね。
実際にSTEPN(ステップン)でもそのような動きが多く見えました。
純粋に歩くことを、ゲームを楽しむユーザーもいるわけですが、霞んでしまうほどに利益追求プレイヤーばかりです。利益の額がすごくなっているので仕方ないこと、というか自然な流れなのですが。
短期間に稼ぐ、まさに稼ぐためにゲームをする、移動するという意味ではその通りであり、目的に合っているのですが、これでは健全な運営は難しいですよね。
株式投資で言えば見せ板やクロス取引、引け注文で操作などやりたい放題という状況です。
M2E、P2Eのゲーム内通貨(NFT:非代替性トークン)の問題点
業者が大量に入ってくることの問題点はゲームの健全性やチート問題に留まりません。
元々がEarn(稼ぐ)要素を入れたゲームである以上、最終的には法定通貨へ戻したい人が多いです。
実際にゲーム内で使われるトークンは多くのゲームで上手に設計されています。
もっと強くなるためのアイテムを買うため、レベルを上げるため、時間を短縮するためなど、このトークンが消費されるタイミングは様々です。こうして稼いだトークンを換金せず、ゲーム内で使う場合はいわゆる再投資となります。
多くの人がより強く、より効率的に稼ぐために再投資に熱心になることでしょう。
しかしある程度まで育つと、その先は回収フェーズに移るのも当然です。
そうなった時、トークンはゲーム内で消費されなくなってきます。
その問題を解決するためには常に一定数以上の新規ユーザーが必要になります。まだ育て切っていないユーザーがゲーム内で消費する必要があるわけですね。
そうでないと当該トークンは換金されるだけとなり、売りが売りを呼び、あっという間に10分の1以下まで落ちることも珍しくありません。
また、こういう仕組みゆえポンジスキーム、ねずみ講と揶揄されることも多いです。
このようにまだまだ多くの課題を残すのがP2E、M2E、GameFiです。
しかし少し調べるだけで多くのNFTゲームが出てきます。
すごく面白そう!絵が綺麗!と思うものもあれば、「これって〇〇のまんまじゃん・・・」といういわゆるパクリゲームみたいなものもあったりします。
そんなとんでもない数があるNFTゲームに様々なブロックチェーンでそれぞれNFTトークンが発行されています。ゆえに世界では日々とんでもない数のトークンが生まれていることになります。
大当たりするトークンもあるでしょうけど、10分の1、100分の1も当たり前で、サービスが開始されることなく消えていくプロジェクトももちろんあります。
まさに2018年にも似たような状況になってきているのもまた事実です。
日本人が抱える問題点
船が沈没しかけている時、海に向かって飛び込ませるために言うべき言葉は有名ですね。
日本人には「皆飛び込んでますよ」と言えば飛び込みたくなるそうです。
稼げる!という流れになると一気に皆が始め、崩壊する!と思うと皆が皆一斉に逃げようとするのが日本人の特性ということです。これは2017年末から2018年にかけて一度見てきました。
世界中で取引が行われていたものの、「怪しい」ということで尻込みしていたのも日本人ですが、いざ稼げる!と広まった後は、なんと日本が世界の仮想通貨取引シェアNo.1になるほどでした。
それほど日本人は話題になると一斉に皆が始め、そしてダメになると皆一斉に引いていくのです。
日本や中国などのアジア圏では他の地域と比べこういう動きが顕著に出ている印象です。当然これも2017年、2018円の教訓としてです。そして今回もここまでは変わらないイメージです。
そういう意味では日本人ウケするゲームより世界目線のゲームを選んで投資(投機)する方が長く成長する可能性は高そうです。短期で一発狙いならば反対に日本人ウケしそうなゲーム狙いでしょうか。
GameFiの今後に期待したいこと
稼ぐ目的の人と楽しむ目的の人の共存は思っている以上に難しいと思います。
ただ、運営サイドはRMT(リアルマネートレード)の問題点を突破しました。
プレイヤー同士がアイテムの売買をするとしても、ゲーム内で価格をプレイヤーに決めさせ、トレードが成立する度に手数料を取るという作戦です。これで一気に可能性が広がりました。
私は対処法が全く浮かびませんが、このように何かしら画期的なアイディアでこの稼ぐ目的(業者を含む)と楽しむ目的の人の共存を成し遂げて欲しいと思います。
その時こそ本当のGameFi時代となるはずですから。
今後、様々なNGTゲームへの参加や投資(投機)をしたいと考えている場合は、必ず仮想通貨(暗号資産)取引所を開設しておきましょう。
日本の取引所は入口(日本円で参加するため)と出口(日本円に戻すため)という目的だけで構いません。多くのNFTゲームは海外仮想通貨取引所でないと取引出来ませんから。
・コインチェックの開設はコチラです(入口と出口用)
・バイナンスの開設はコチラです(アルトコイン、NFTトークン大量の取り扱い)
・ByBitの開設はコチラです(バイナンスで取引出来ないトークンもあり補完関係)
※btbitは最近特に重要度が増しています。NFTゲームをする上では必須の取引所になります。
この3か所の取引所を開いておけばそんなに不便をすることはありません。
しかしながらローンチ前、サービス開始前のNFTゲームにアルファ版、ベータ版の時期から参加、投資したいのであれば海外のマイナー取引所を介する必要がある場合も多いです。
その場合はプロジェクトの詐欺リスクも上がりますので、本当によく調べてから決めるようにしましょう。
まとめ
日々何気なく暮らしていると何も変わっていないようにも見えますが、私たちの知らないところで世界は目まぐるしく変わり、様々な技術が進化していますね。
今後は何が流行り、何が仕事になり、何で当たるか全く想像も出来ません。
慎重になるのも大事ですが、勝負どころと思えば一歩踏み出す勇気も大事です。
私はSTEPNで一歩踏み出しました。残念ながらここまでの流れを見ると成功するビジョンが見えません。しかし一歩踏み出したことは事実です。
次回何か参加したいNFTゲーム、トークンがあれば気軽に買える状況が整いました。
2017年ほどではないにしても、何かチャンスと感じたら勇気を出してチャレンジしていきたいと思います。
まだまだ黎明期と呼ばれるような時期ですから、危険も大きな世界であることは間違いありません。
興味を持った場合は必ず納得いくまで調べ、自己責任で参加するようにして下さい。
また、GameFiで稼いだ場合は税金もかかります。まずは仮想通貨の税金ルール、そして税金ルールを知らないとどんな悲劇が過去に起こったか、必ず知っておいて下さい。
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