仮想通貨においてもデイトレードをする人がかなり多くなってきたようですが、板の出方と売買の行方を見た時、株式投資のデイトレと比べると大きな差があることに気付きます。
何が良い、何が悪いというのは全て結果論に過ぎません。
しかし、これだけ顕著に大きな差が出るのにはきちんとした理由があるはずで、その理由を考える価値は十分にあると思い、研究を重ねてきました。
もくじ
株は板の厚い方に動く
これはよく言われていることですね。株式投資は買い板、売り板を見ることが出来ますので、買い板が厚いと一見、買い意識が強く見え、売り板が厚いと売りたい人が多く見えます。
しかし、実際には大口や機関による印象操作によるものであるケースが多いです。
そのため、板が厚い方に動きやすいという格言まであるほど、逆に動くのです。
ただ、もちろん板が厚ければ毎回そちらに向かうのかと言えば違いますし、本当に強気の厚い買い板なのか、それとも騙しの厚い買い板なのかを判断する力をつける必要があります。
騙しである厚い板には、見せ板と呼ばれる騙しの板もあります。
一瞬でそれとわかるあからさまな板もありますし、不自然にズラりと並べられた怪しい板もあるので、わかる時はけっこう簡単にわかるものです。
それを逆手に取って動くことでもデイトレの勝率は上げられることでしょう。
仮想通貨の板読み
これは昨年からずっと思っていたことですが、仮想通貨においては、板の薄い方に進みがちです。コインチェックやZaifにはチャット機能がありますね。
チャット内では、厚い買い板が出ると、皆一斉に盛り上がり「買いた!」「いけ!」「吹っ飛べ!」などなど買い煽り一色になるケースが非常に多く見られました。
株のデイトレで慣れている身からすると、「バカを言うな」「見せ板に決まってる」
そう思うような状況もかなりありました。
しかし・・・イケイケドンドンとなり、本当にガンガンと上がっていくのです。
非常に不思議な感じがしましたが、それは2018年になってからも変わりません。
突然大きな買い板が現れれば買われますし、大きな買い板が急に消えれば慌てて売りも出てきます。このように大きな買い板、売り板の出し入れで順方向に動きやすい状況は同じです。
大衆心理と大口状況
ここから先は私の主観が大きく入るものであり、明確な根拠をもとに書くものではありませんので、ご了承下さい。長く板と値動きを見ていて感じたことを書くまでです。
- 大口が騙しのつもりで厚い板を出す
- 素人を中心に順方向への注文を出す
- 大口はその後逆方向への注文を出す
株式投資における厚い板の方に動くという現象はこのように起こるわけです。
では、この3番における資金量を2番の資金量が上回ったらどうなるでしょうか。
それはもちろん順方向に素直に飛んでいくことになりますよね。
株式投資では大口や機関の資金量は個人が数百人集まっても敵わないものであるケースが多いです。それは出資を募ったりしている機関が多いというのも要因でしょう。
対して仮想通貨で言えば、仮想通貨投資のための出資を募るような土俵はまだ整備されていませんので、個人のお金持ちが大口扱いとなり、厚い板を出すことになります。
そうなると、大きな力を持たない個人の集まりでも、十分勝負になる資金量です。
そのため、大口の意図とは逆方向に飛んでいってしまうケースも多いのではないかと考えました。また、株などの投資が未経験である参加者が多いことも要因の1つだと言えましょう。
株のデイトレで長くやっている人は、見せ板に騙されるという苦い経験を何度もしているため、なかなか順方向に大きく張ることは出来なくなっているでしょうからね。
今後に向けて
仮想通貨市場は、今も確かに順方向に向かうケースが多いですが、以前と比べるとやや変わってきているようにも見えます。
格差が広がれば広がるほどに、見せ板などの騙しは横行することになるでしょう。
今のうちに注意するようにすべきだと私は考えます。
また、仮想通貨トレード出身で株式投資のデイトレーダーになろうと思っている方は、是非とも「厚い板」を信用しないようにしていただきたいと思います。
板が厚い、薄いというのは、投資判断のほんの一部に過ぎず、他の要素の方がはるかに大きな判断材料となります。そもそも板の厚さだけで勝てていたら皆が簡単に勝ち組ですからね。
まとめ
仮想通貨市場において、誰もがイケイケドンドンの姿勢で勝てる時代は2018年初頭で終わりました。ここから先は株と同じく、本当に力を持った者が生き残る世界になるでしょう。
FX市場では2007~2008年にかけて、株式市場では、2013年にアベノミクスにて多くの億り人を輩出し、大金を掴んだ人がたくさん出ました。
しかしその後の下落で、億を稼いだうちの半分以上の人が全てを失ったとも言われています。
ここまで稼げたのであれば、それは実力ではなくラッキーと捉え、税金分だけでなく、半分くらいの利益は手元に残し、再投資するにしても、利益の4分の1程度にすることをおすすめします。
人生を豊かにするためにお金を稼ぐという感覚を大事にし、お金をさらに稼ぐために稼ぐという感覚に取りつかれないようにしましょう。
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